繁殖雌馬の疝痛の依頼。
夜間放牧から入れて、朝飼いを完食したあと激しい疝痛が始まったのだそうだ。
来院したら痛くて立っていられない。PCV54%、乳酸値も高い。
即開腹したが・・・・
この色調は厳しい。
減圧して色調はかなり改善したが、結腸基部まで変色していた。
筋層まで傷んでいるのが外から観てもわかった。
このままではダメなので、結腸切除することにした。
私も助手に入ったので、ここから写真なし;笑
(デジカメは赤が強く写るーーきっと人の顔色がきれいに写るとか、花や朝陽夕陽が美しいとかのための色設定なんでしょうーーので、実際の腸管の色調はもっと悪い)
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昼過ぎに手術は終わった。
夕方は、横臥したりして快適そうではなかったが、蠕動が聴こえていた。
翌朝、馬は活力が出て、食欲もあった。
PCVは30台に下がったが、重症の結腸捻転の手術翌日にみられるような白血球減少はない。
粘膜が壊死した大結腸が残っているより、切除した方が一般状態は良いのだ。
午後には退院していった。
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吻合部が壊死しないか、まだ安心はできないが、なんとか助かってもらいたい。
この春だけでも重症の結腸捻転馬が数頭、術後にダメになった。
手術のときは何とか結腸を温存しても大丈夫ではないかと判断した馬達だった。
「疑わしきは切除する。それが大結腸でも。」、が鉄則だと思い直させてくれた。
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そのへんの草むらの中で、しっかりと咲いた。
なんか尊敬する。