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Channel: 馬医者残日録
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狙い定めて 第一趾骨近位関節面のSCL

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3ヶ月も後肢の跛行が続いている1歳馬。

球節のFlex testが陽性なので、球節をXrayしたら第一趾骨近位関節面内側にSCLが見つかった。

Subchondral Cystic Lesion

(内側皮質に骨膜反応があることも確認しておきたい。DJD変形性関節症が始まっているのか、SCLへの特異的なコツ反応なのかわからない。)

周囲は硬化像があるが、シストは鮮明ではない。

時間が経っているせいかもしれない。

しかし、症状は治まってきてはおらず、「今朝は一番痛い」とのこと。

外内方向ではシストはほとんど描出できない。

DRでの画像で、わずかにここだ、と思われる箇所が推察できるだけ。

透視装置ではまったく見えない。

よくできる部位より底側にある。

この部位のSCLには背側からスクリューを入れるしかないので、遠いし、関節面の陥凹を避けなければならない。

針で狙いを定めておいて、透視装置で外内方向を観ながらまず2.5mmドリルで穿孔する。

Kwireに刺し替えてX線撮影する。

ダメだ、もっと内側へ入れないと。

今度は良いか?

外内方向でもOKか?

どうだ?

カウンターシンクして、デプスゲージで深さを測って、タップを切らずに、セルフタップスクリューを入れた。

スクリューヘッドが背側皮質に当たっていることを斜め像で確認する。

器具を素早く渡してくれる助手、適切な角度でX線撮影してくれる”不潔”助手。

---滅菌されていない、という意味です;笑---

のおかげでうまく行ったように思う。

             /////////////

これは狙いさだめて突き刺してない;笑

 

 

 


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