3日目。
だいぶ要領がわかってきたが疲れても来た。
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橈骨と脛骨の亀裂骨折の治療 by Dr.Auer
完全骨折ではなく、もちろん変位もしていないので内固定しやすい。
しかし、内固定しなければボッキリ致命的な骨折になってしまうパターンも多く、間違えずにその判断をしなければならない。
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中節骨の重症の骨折の治療 by Dr.Richardson
この話と、あとでやった実習は面白かった。
中節骨、第二指骨・趾骨は短い骨でおまけに大半が蹄の中にあって、複雑に割れると内固定手術などしようがない、と私も思っていたが・・・・
やるんだね~Dr.Richardson。
近位指節間関節を脱臼させておいて、関節面から骨折線を確認し、lag technique で内固定する。そして、第一指骨へLCP2枚で固定する。
術前、術中のCTはとても有効。
ただし、私は第二指骨の骨折はそれほど遭遇したことがない。
たぶん無理な回転運動をさせる乗馬、とくにクウォータホースに多いのではないだろうか。
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実習 中手指骨関節の5.5LCPを用いた関節固定
球節の関節固定が成功するようになったのはtension bandの必要性と方法が認識されたことが大きい。
1.25mmあるいは1.5mmのワイヤーか1.7mmケーブルを使う。
ブロードLCPは中手骨と指骨が15°ほど伸展するように曲げておく。
第一指骨に4本スクリューを入れて、そのあと中手骨に思いっきり牽引してとめる。
球節にスクリューを入れるときはワイヤーやケーブルを傷つけないように細心の注意を払う。
ワイヤーあるいはケーブルが切れたら・・・・・すべて最初からやり直し。
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この日はランチは実習室の外で立食。
それと記念撮影。
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午後はまた実習。
橈骨骨折を5.5mmLCPとDCSで内固定する。
faculties は求められなければ口を出さないから各自きのうの手技を思い出しながら自分達でやってみなさい、とのこと。
あまりプラスチック模擬骨での練習ばかりうまくなっても仕方がないかもしれない。
実際には骨の上には血管や神経があり、さらに筋肉と皮膚で覆われていて、それらがあるから内固定手術は難しい。
ただ、骨をどうしっかり正確に固定するか理解していてできるようでないと実際の内固定手術もうまくいくはずがない。
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膝蓋骨の骨折 by Dr.Richardson
関節鏡での膝蓋骨の骨片除去、さらにはもっと大きな骨片の除去、そして膝蓋骨骨折の内固定手術。
スクリューにワッシャーをかけておくと良いとのこと。
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参加者からの数症例についてfacultiesからのコメント。
1例はインドのDr.の第一指骨骨折の症例。最初から痛みが強く、3本のlag screwsで内固定したが、近位背側部に前後面での骨折が見えてきて、
transverse pin castを着けたが、蹄葉炎になりあきらめた。
たぶん、粉砕骨折寸前だったのだ。それで痛みが強かった。trancsverse pin castは有効だったかもしれないが、そのpinにしっかりキャスト材を巻きつけていないとか、セルフタップscrewをlag fashionで用いているとか、いくつかの問題点が指摘された。
1例はオーストラリアのDr.の子馬の第二趾骨の近位底側突起の骨折。近位趾節間関節が過伸展してしまう。
プレート2枚で関節固定したが、跛行が残った、とのこと。
もう1例はニュージーランドのDr.の症例、なんだったか・・・・忘れた;笑
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この日は海沿いまでバスで移動して海鮮中華。
とても美味しかった。
つながれず、うろうろしている。毛づや良好。
しかし、手を伸ばしても寄ってはこない。
日本にもかつては多かった野放しの飼い犬なんだろう。
イヌもネコも、人のまわりでうろうろして餌をもらっているのが本来の暮らし方ではないのか?
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この感激がわかるだろうか。
私は初版以来、ずっと新版が出るたびあの分厚い本を買っている。

