旭川医大の学長が、他の病院での新型コロナのクラスター発生時に、大学病院でのコロナ患者受入れを拒否したことと、
受け入れたいと進言した病院長に「それならお前が辞めろ」と発言したとか、
「あの病院は潰れるしかない」と会議で述べたことが問題になっている。
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文科省も調査を始めたとのことだし、
ネット上でも「学長こそさっさと辞めろ」との意見ばかり。
別に旭川医大学長は知り合いでもないし、偉そうな権力者は私も大嫌いだが・・・・
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旭川医大でコロナ患者を引受けるかどうかは、非常に専門的な判断で、一概に絶対引受けるべきだった、とは言えないかもしれない。
病気はコロナばかりではないので、もし旭川医大病院でもクラスターが発生してしまうと、コロナ感染症以外の病気の患者さんを入院治療する機関病院が共倒れ、総倒れ状態になったかもしれない。
道北には、重症患者や救急患者を受入れられる大病院は少ない。
医大病院は診療機関であるだけでなく、教育、研究機関でもあり、コロナ治療だけに時間と人的資源を回すわけにはいかなかったのかもしれない。
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結局、旭川医大病院もコロナ患者を受け入れることになったし、旭川市のいくつかの病院でのクラスターも抑えこまれたようなのだが。
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「おまえが辞めろ」とか、
「あの病院は潰れるしかない」とかは、暴言の部類だ。
こういう発言をする人は、本当の権限を持っておらず、自信がない人が多い。
自分の意見を通せるなら、余裕を持って「うちは受け入れません」とだけ言えばいいのだから。
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さて、伝染病、感染症。
家畜高度医療センターも、ロタ腸炎の子馬や、サルモネラ感染症の馬は受入れたくない。
ロタの子馬もサルモネラ腸炎も、ひどい脱水や疝痛を示すことがあって、来院してしまったり、入院治療を頼まれることがある。
しかし、疑いがあったら断るようにしている。
施設構造、労力的に完全な伝染・感染対策ができない。
他の急患を断れない、からだ。
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「そんな馬は死んでしまった方がいい」とは言わないし、
「輸液バックを貸そうか?」とも訊くけどね。
去年もサルモネラ腸炎の子馬の来院・入院治療を断った。
輸液剤と輸液バックを貸したが、その子馬はすぐ死んでしまった。
来院・入院させても同じ結果だっただろう。
受入れ拒否は正しい判断だったと思っている。