成馬も突然?骨髄内におそらく血行性であろう感染を起こすことがある。
骨髄内に吸収像があって、症状と血液検査で炎症像や感染が疑われたら、細菌性骨髄炎を疑う必要がある。
もちろん、腫瘍性病変でないか、など類症鑑別や予後判断は慎重にしなければならない。
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もうひとつ文献を紹介し、記憶にとどめておきたい。
アメリカ獣医師会雑誌 JAVMA に What Is Your Diagnosis ? というクイズとして掲載されている。
Vol 221, 9, November 1, 2002
13歳の中間種の雌馬が2年間の後肢跛行で診断を受けた。
診察では、この馬は左後肢の3/5の跛行を示していた。
脛骨近位内側の腫れている部分の触診ではおそらく痛みであろう強い反応を示した。
左後膝のX線撮影を行った。
他に必要な画像診断はあるか?、あるいはこの画像からあなたの診断は何か?
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Diagnosis
X線画像診断ー脛骨の吸収性・増殖性混合病変
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Comments として、骨の腫瘍も疑う必要があること、骨髄へ到達するバイオプシーで慢性の骨の膿瘍が診断されたこと。
円鋸孔から回りを洗浄し、セファゾリンに浸したガーゼを詰めた。
ペニシリン・ゲンタマイシン投与を行った。
2ヶ月後には跛行は1/5になっており、4ヶ月後には跛行はなく、騎乗されていた。
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先に紹介した4歳馬の症例報告も、このクイズになっている13歳の馬も、
骨の外側にも骨反応が起きている。
その点が、私たちが遭遇した症例と異なっている。
おそらく私たちの経験した症例は、その点では程度は軽かった、あるいは早期に抗生物質治療されたのかもしれない。
ただし、私たちの経験した症例は、脛骨遠位にも、中足骨近位にも病変があった。
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長い年月、興味を持って文献を読み続け、記憶のかたすみにとどめていること。
ネット上の検索エンジンにはかなわないが、それもまた経験であり、年寄りの血(知)であり肉である。
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この池(金鱗”湖”となっているが・・・・)に住み着いているらしいウ。
水は温泉が湧いているせいで温かく、年中湯気が立っている。
コイ、テラピアなどの魚もいっぱい。
水深も浅いので、捕まえるのはウにはたやすいだろう。
こんな幸せな鳥が居ていいんだろうか?
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多数のサギが住み着いて魚を食べつくさないのはなぜだろう・・・・・・?