子馬のタマタマが腫れてしまった。
新生子馬のとき鼠径ヘルニアだと思っていて、そのうちひいたようだったが、この1-2週間でまた腫れた、とのこと。
あまりしげしげと触られせてくれる場所ではない。
子馬と言ってももう200kg近くあって蹴られたら無事ではすまない。
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いずれにしても外科的になんとかしなければならない。
両側だとセン馬(去勢馬)になってしまうので、片側にしたいナ~と飼い主さん。
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手術台に寝かせて触ってみると・・・・ン?腫れた陰嚢の中にあるのは腸管ではなさそうだ。
陰嚢そのものが厚い。
超音波で観てみると陰嚢皮下には層状の水腫。
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いずれにしても切ってみるしかない。
皮下には水腫があって、フィブリン塊もある。
搔き出す。
総鞘膜を切開するが、厚さ1cmほどあり、これは水腫というより線維性に増勢している。
切開するとふつうの精巣ほかの組織があり、これらはさほど異常は感じない。
開放式の去勢のやり方で去勢する。
(捻転式や半閉鎖や閉鎖法だけでなく、いろいろな去勢の手技は知っておく必要がある。)
鼠径輪へ総鞘膜を押し込んでおいて、鼠径輪を縫って閉鎖しておく。
皮下織をできるだけ死腔が残らないように縫合して終了。
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どうしてこうなったのかはわからない。
感染ではなさそうだ。
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もっと夏向きじゃないのも居るよ。
ホレ
仲間とはぐれたのか
海を渡る自信がなかったのか
怪我や病気か
変わり者なのか