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Channel: 馬医者残日録
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お尻の切創

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時間が経っているがなんとか縫えないだろうか、電話で相談された。

診てみないとわかりません、と応えて来院してもらう。

もうちょっと小さい傷で浅いかと思っていたけど・・・

一期癒合させられるかどうかは縫ってみないとわかりません。ということで縫合することにした。

傷は時間が経ち、腫れている。表面は汚染はひどくはないが、フィブリンで覆われ始めており、変色していた。

触るまでは出血も止まっていた。

借り物の新兵器でデブリドする。

変色部を薄く削ったことになるのだろう。

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枠場へ入れてはいるが、馬は枠場の中から飛び上がって後を蹴ることができるので、油断してはいけない。

もちろん鎮静剤投与して、局所麻酔して、鼻捻子しているのだけれど。

半腱半膜様筋が一部切れている。

筋層は太いモノフィラメント吸収糸で十字縫合した。

皮膚は太いモノフィラメント吸収糸でステントを使ったマットレス縫合。

窓枠の金属で切ったらしい。

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10日ほど経ったが一期癒合しそうだ。

”新兵器”なかなか使えそうだゾ。

 

 


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