3ヶ月齢の子牛が左後肢を使えなくなって、そのうち股関節脱臼ではないか、ということで来院した。
もう発症から1週間経ってしまっていた。
左後肢が短く、外へ向いていて、股関節があるはずの辺りの背側にへんなでっぱりがある。
X線撮影して確かめた。
背・頭側へ大腿骨頭が脱臼している。
男4人で渾身の力で引張ってみたが整復できない。だいたい動きもしない。
飼い主さんもこのままあきらめるのはしのびない、ということで手術することになった。
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それでひっぱってみてもびくともしないので、整復はあきらめて、大腿骨頭を切断した。
この位置のまま、偽関節ができるので、痛みがなくなれば歩けるようになる、はず。
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新ひだか町では、死亡獣畜焼却場を担当してくれる嘱託職員を募集している。
馬や牛を飼っていると、死体の処理はつきものだ。
死因を確かめることは獣医師に必要なことも多い。
軽種馬生産や、肉牛生産が盛んなこの地域ではたいせつな業務なのだ。