側頭骨舌骨関節症 9症例目
きょうは、11歳繁殖雌馬の顔面麻痺。 鼻が曲がっていて、左耳が低くなっていて、左眼がまばたきしにくくて、草は食べるけど配合は食べない。 どういうわけか黄疸がある。 喉嚢内視鏡検査とx線撮影でほぼ確定診断がついた。 側頭骨舌骨関節症。9症例目、かな。 そのまま角舌骨摘出手術した。 - この手術をするときは拡大鏡をつけることにしている。 AG Hazuki...
View Article交配による膣穿孔
きょうは、準急患で、交配による膣穿孔。 たいていは膣円蓋と呼ばれる子宮頚管の背側が破れる。 この馬は子宮頚管の右側が穿孔し、左側も傷んでいたが貫通はしていなかった。 目視下で縫えた。 立位、枠場保定、尾椎硬膜外麻酔。 //////////// これは日曜日。 曇りのち雨の天気予報だったが、とても好い天気だった。
View Article新生仔馬の脱水と低血糖には遅れず対応しなければならない
夜中、生まれて2日目の仔馬が乳を飲めなくなった、のでとNICU(neonate intensive care unit)への依頼。 来院したら立っていて、親からも哺乳している。 しかし、血液検査ではPCV47%、白血球数2740/μl。 かなりの脱水と白血球減少。 持続点滴するならその間親から離さなければならない。 せっかく親から哺乳できているので、それはしたくない。...
View Articleまたまた大結腸奇形に悪戦苦闘する
昼前、競走馬の喉頭内視鏡検査。 終わったら、分娩後の繁殖雌馬の不調の相談。子宮穿孔、消化管損傷、動脈破裂、などが疑われるが・・・ 午後、2歳馬の球節chip fracture の関節鏡手術。 その前に、2歳馬の疝痛診察の依頼。 しかし、関節鏡手術が終わっても、すぐには来院しないことになった。 1ヶ月齢の仔馬の疝痛も連れて来たい、とのこと。 先に来る、重症馬から対応するしかない。 2歳馬が先に来院。...
View Article爽やかな季節の日曜日
日曜日。 前日の調教で、第一指骨を縦骨折した2歳馬。 ほとんど負重できない。 スクリュー3本で内固定した。 - 午後、予定していた黒毛子牛の化膿した臍帯の切除手術。 腹腔内へはつながっていなかった。 生まれたときには20kgない早産仔だったらしい。 親は脂肪壊死症だったのだそうだ。 -...
View Article子牛の股関節脱臼
3ヶ月齢の子牛が左後肢を使えなくなって、そのうち股関節脱臼ではないか、ということで来院した。 もう発症から1週間経ってしまっていた。 左後肢が短く、外へ向いていて、股関節があるはずの辺りの背側にへんなでっぱりがある。 X線撮影して確かめた。 背・頭側へ大腿骨頭が脱臼している。 男4人で渾身の力で引張ってみたが整復できない。だいたい動きもしない。...
View Article第一指骨骨折のスクリュー固定
2歳馬が第一指骨を縦骨折した。 骨折線はかなり開いてしまっている。 正中がまっすぐ縦に割れた骨折ではない。 外へ向かって開いているのが、背側か掌側かによってスクリューを入れる方向を変えなければならない。 少し内側から撮ってみると外へ向かっている骨折線が外側へ寄る。背側が外へ向かって割れているようだ。...
View Article高血圧患者の日常
もうお産関係の事故もなくなり、slowな日になる予定だった。 午前中は、仔馬の肢軸異常のscrew抜去だけ・・・・・が最中に疝痛の来院。 「聞いてないけど・・・」 種付けへ行く途中に疝痛を起こし、そのまま連れて来た、とのこと。 入院厩舎へ入れるが、やはり痛い。発汗いちじるしい。 フルニキシンをうってもまだ痛い。 PCV52%、乳酸1.2%。 診療室が空いたので、枠場に入れて直腸検査。...
View Article1歳馬の第三足根骨盤状骨折のスクリュー固定
この1歳馬は飛節何腫になってX線撮影された。 OCD(離断性骨軟骨症)はないが、第三足根骨の盤状骨折がみつかった。 不思議なことに、跛行したことはないし、今も普通に放牧しているとのこと。 来院して、対側肢も撮影してみたら・・・ 第三足根骨に亀裂らしきものが見つかった。 ここが折れ易い馬っているんだろうか・・・・・? 盤状骨折は4.5mmスクリューで固定した。...
View Article小結腸捻転
前日、種付けに行く途中にひどい疝痛を起こした繁殖雌馬。 仔馬を種馬所に預けて来院した。 トラックで倒れて立てないのをなんとか起こして診療室へ入れ、血液所見が異常があることだけを確認して開腹手術。 てっきり結腸捻転だろうと推測していたが、盲腸の気脹、結腸の膨満、小腸の膨満、小結腸の気脹、が所見だった。 私は手術に参加せず、見ながら指示はしていた。 終わって夜10時。...
View Article球節 第一指骨の軟骨下骨嚢胞のスクリュー固定
軟骨下骨嚢胞は、大腿骨内顆のものが圧倒的に多い。 が、他の部位にもできることがある。 球節では、中手骨や中足骨の遠位にできることもあるが、第一指骨や第一趾骨にできることもある。 中手骨や中足骨だと関節鏡で観ながら搔爬することもできるが、第一指骨や趾骨だと関節面を観ることはできない。 3歳現役競走馬。競馬場で第一指骨に骨嚢胞が見つかって手術のために帰ってきた。...
View Article頚部腫瘤branchial cyst の摘出
新生仔馬の頚の右側に塊があるのに気づいたが、徐々に大きくなってきた、とのことでまずは診察。 超音波で診たら、内部に液を容れた袋状で、一部には軟骨質のものがある。 食道との関係はなさそうだった。 喉頭の軟骨の形状は左右ともはっきりした異常はない。しかし、右の背側輪状披裂筋は質が気になる。 頚静脈と頚動脈に挟まれていて、重要な神経も走っている。 しかし、放置しておけない。 手術して摘出しましょう。...
View Article第一指骨縦骨折のスクリュー固定の方法
2歳馬が調教で第一指骨を縦骨折した。 「基節骨」だが、業界の人だがそんな呼び方をするのを聞いたことがない。 蹄骨、冠骨、とはよく聞くが、そのシリーズでは繋骨なのに、これもほとんど使われることはない。 P1(ぴーわん)とはよく言われる。 獣医科学生さんたち、まあ、そんなものなのよ;笑 - スクリュー3本で内固定した。...
View Article前夜からの仔馬の小腸捻転
朝、相棒と散歩していたら、どうやら患畜が来る気配。 家に帰って、さて焼きたてのパンを食べよう、としたところへ電話。 「仔馬の腸管手術、お願いします」 「10分後でイイか?」 と訊いて、急いで食べる。 - ゆうべからの疝痛。 一度は落ち着いたように見えたらしいが、子馬の顔は擦りむけ、目の上は敗戦ボクサーのように腫れている。夜中も痛かったのだろう。...
View Article有茎脂肪腫による空腸絞扼
繁殖雌馬19歳が昼過ぎから疝痛で、夕方4時に来院。 血液検査でも、直腸検査でも、超音波検査でもはっきりした異常はなし。 10リットル輸液する間も強い疝痛はなく、食欲もあったので、帰って行った。 - が、帰ってすぐに痛くなったらしい。転がるほど痛い、とのことで、再来院。 直腸検査で、今度は少し内容がある小腸を触った。 超音波検査でも、膨満した小腸が見えた。...
View Article疝痛Day
午前中、1歳馬の球節と飛節の関節鏡手術。 球節の骨片はX線画像ではとても小さく見えたが、関節液が増量しており、骨片も摘出してみると当たり前の大きさがあった。 - 昼に、当歳馬の疝痛が来院する、とのこと。 早めの昼食を食べて、正午に診察。 超音波で重積像が確認できたので、すぐ開腹手術。...
View Article疝痛Days
5回目の開腹手術になった繁殖雌馬は、術創に化膿があった。 ごくわずかな滲出液だったのだが、腹壁には2箇所の膿瘍ができていた。 短期間に2度開腹しなければならなかったので、こうなることは想定内ではあった。 術創に盲腸が癒着していた。 盲腸は本来腹底にあるべきなので、疝痛がないならほうっておいた方が良いかもしれない。 しかし、疝痛が解消されないので開腹したのだからこのままというわけにはいかない。...
View Article全身麻酔での陰部縫合
疝痛続きで忙しい日に、 「今日か明日、陰部縫合してくれませんか?」 もう3年不受胎の繁殖雌馬。 おもいっきり蹴る馬で、立位ではとても陰部縫合できない、とのこと。 覚醒室で尻尾を吊って起立介助するのも危ない、とのことなので、屋外で草の上で全身麻酔することになった。 プロポフォールを使った静脈麻酔なので、良好な覚醒が期待できる。 陰部を奥まで切開し、3層に連続縫合した。...
View Article抜けない空回盲腸重積
もう30年ほど前、どういう理由だったか覚えていないが、他所の手術室へ呼ばれて子馬の疝痛の開腹手術をしたことがあった。 回腸が盲腸へ重積していた。 よくある数センチだけ入り込んでいる重積ではなく、20cm以上入り込んでいて、すっかり締まっていて引張っても抜けてこなかった。 まだ、経験の浅かった私にはどうすることもできず、あきらめるしかなかった。...
View Article回腸纏絡/大小
きのうは、 朝、競走馬5歳の跛行診断。 結局、予定どおり球節の関節鏡手術をした。 午後、2歳育成馬の跛行診断。 むずかしい症例だったが、診断はついた。 ついで、1歳馬の腰痿のX線撮影。 夕方、当歳馬の臍ヘルニアの診察。 - 夕方5時。当歳馬の疝痛の依頼。 朝7時に疝痛を発見し、そのときにはすでに痛がっていた。...
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