北海道獣医師大会ならびに三学会へ出張していた。
今年は酪農学園での開催。
でも泊まりはススキノ;笑
特別な配慮があったわけではなく、アジア系旅行者などでホテルの空きがなかなかないらしい。
-
この学会はとても多くの研究発表・症例報告を聴ける。
われわれ大動物臨床獣医師は、大学を卒業し、国家試験に合格したからといって十分な知識や技術を身につけている、などということはなくて、
一生勉強しつづけなければならない。
では、その方法や情報源はというと、周りの人に教わったり、本や文献を読んだり、今ならネットで情報を集めたり、講習会や学会を聴講したり、がスキルアップの主な手段だろうか。
その中で、北海道の産業動物獣医師にとって、この北海道産業動物獣医学会はとても大きな役割を果たしていると思う。
もしなかったら?と考えると、その意義の大きさを感じる。
-
さて、発表の内容では・・
子牛の骨折治療の報告があったのは嬉しかった。
黒毛和種も搾乳種も、個体価格が高くなり、治療して欲しいという要求も高まっているのだろう。
北海道の牛の診療所は、手術室やx線装置が設備されているところが多い。
内固定も含めてレベルアップを考える時期に来ているのではないか。
-
今の獣医科大学にはCTやMRIが設備され、学生たちは小動物臨床で骨折内固定も教わってくる。
いつまでも、「産業動物はそんなことはできない」とか「してもしょうがない」と言っているようでは、その職域で働こうという意欲さえ殺いでしまう(削いでしまう)。
-
実習に来た学生から、「NOSAIへ就職を考えているけど北海道以外のNOSAIを勧められました」と聞いた。
北海道は、群管理、プロダクションメディシンは進んでいるけど、個体診療には「力が入れられない」、「レベルは高くない」、と言われることもあるらしい。
(私はそんなことはないと思っている)
以前にも書いた。日本の牛は、1/3が北海道に居る。
牛の個体診療だって、日本のトップであるはずだ。
-
獣医師になってからも意欲を持ち続け、立派な”仕事”を続けている獣医さん達の発表を今年もたくさん聴きことができた。
自分が上達していること、自分が向上していけることを感じられることが、意欲を持ち続けられることにつながるのではないか。
今年もまた大いに刺激をもらえた学会だった。
(つづく)