午前中、4歳競走馬の喉頭片麻痺のTieback&Cordectomy。
腕節にも損傷があり、X線撮影もしたのでいつもより時間がかかった。
その途中、繁殖雌馬の疝痛の依頼。
分娩後24時間で疝痛が始まり、今分娩後36時間ほど。
フルニキシンで一度は痛みが治まったが、また痛くなった、とのこと。
来院したら、PCV50%、乳酸値2.0mmol/l。
口粘膜は貧血気味でわずかにチアノーゼ。
直腸検査ではっきりした異常は触らない。
超音波で右腹で肥厚した大腸壁が見えた。
典型的な分娩後の結腸捻転の経過だ。
大きな妊娠子宮が抜けた後に大結腸がおかしな位置に行ってしまうのだろう。
分娩の負担で消化管の動きが悪くなっていることも要因だろう。
口粘膜の色調と、引っ張り出した結腸の色調は相関していることが多いように思う。
この馬も、口粘膜は白っぽくて、結腸も白っぽい。
変位のしかたはひどくて、盲腸との位置関係を直すのに苦労した。
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その手術の最中、2歳馬の下顎切歯骨骨折の依頼。
ひどい跛行が3週間続いている馬だと言う。
来院して、立位で股関節を撮影した。
ひどく筋肉が落ちていることもあって寛骨臼の骨折と大腿骨頭の変位が写せた。
馬として生きていくこともできない。あきらめるしかない。
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でっかい夕陽がしずむ。
冬の寒さはなくなったし、日は長くなった。
年度末だし、4月がやってくる。
どうぞ、お手柔らかに。