馬臨床高度化研修の2日目。
午前中は1歳馬の大腿骨骨嚢胞のscrew固定。
嫌ほどX線撮影しながら、狙って狙って骨嚢胞を突き刺すようにscrewを入れる手技。
われわれには現像にいかないでその場でX線画像が見られるDRや、ブレのないドリリングができる整形外科用ドリルが必需品であることをわかっていただけたと思う。
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そのあと、牛の麻酔の講義。
牛の麻酔も、キシラジンだけで何でもできます、肢しばっておけば動いても大丈夫です、じゃなくて、
気管挿管、
TIVA 全静脈麻酔、
を使えるようにしていけば、外科手術も安心して今よりもっと繊細で高度な手技を取り入れていけるのではないだろうか。
キシラジンでの”麻酔”でも、嘔吐と誤嚥対策に気管挿管の必要性の声も聞くことができた。
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午後は講義をしてから、解剖体を用いて子牛の骨折プレート固定練習。
脛骨、大腿骨、上腕骨のプレート固定を練習していただいた。
まず理論を勉強し、器具の使い方を覚え、そして手技や感触を知ることから始める。
そして、折った解剖体は見事に?笑 プレート固定できた。
これならもう少し練習すればできそうだ、と実感することも大事。
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子牛の骨幹端は骨が柔らかいのでキャンセラススクリュー(6.5mm海綿骨スクリュー)を使うのがいいですよ、
と実習・講習では言っている。
しかし、6.5mm海綿骨スクリューはねじ山が大きいので、プレートの孔に当たりやすい。
そして、DCPのスクリューホールは・・・・・・
こういう形状をしているが、
一番端のスクリューホールだけはこういう形状をしている。
知らなかった・・・・・
これは実習中にG藤先生が発見し教えてくれた。
おそらく、端の穴は成長板や関節の近くにスクリューを入れることになりやすいので、スクリューをプレートに垂直ではなく角度をつけて挿入しやすいように形状を変えているのだ。
DCPを設計した人の知恵と工夫だね~
そのことが端の穴には6.5mm海綿骨スクリューを入れやすいようにしてくれている。
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人に教えること、人と一緒に練習すること、人のやるのをよく観ていることは新しい気づきの機会を得ることになる。
勉強になりました。