乳母に育てられている当歳馬が、朝、口から出血していて、鼻が曲がっていた。
上顎(の吻側部)は、下顎と違ってしっかりした骨体がなく、構造が複雑でプレートで内固定しにくい。
整復しておいて、キルシュナー鋼線を打ち込む作戦で行こうか、と考えていたが、
この症例は、上顎切歯骨が斜骨折していた。
縦にも割れているので、作戦変更。
骨鉗子で挟んで整復できた。
screwを左から右へうって、それにかけたワイヤーを切歯に巻き付けて、左へ引張った。
そこで歯肉、硬口蓋の粘膜を縫合した。
右側からもワイヤーをかけて、切歯をひっぱった。
それでグラつかない頑丈な固定ができた。
夜中に、乳母に蹴られたらしい。
また蹴られたりすることがなければ良いのだが・・・・
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オラ、あごだいじょうぶです
もっとふーどたべれるです
まるのみもできるです