3歳の喉なりする馬をOGE(Over Ground Endoscopy ; 騎乗運動しながらの喉頭内視鏡検査)したら、異常が見つかったとのこと。
左披裂軟骨小角突起は虚脱して吸気を妨げている。
声帯も軸側(中心部側)へ引張られて気道の腹側を閉塞させがち。
披裂喉頭蓋ヒダも右側が虚脱し、吸気を妨げる。
DDSPも起こすらしい。
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吸入麻酔したら、まず内視鏡下でLaserで軟口蓋を点状焼絡した。
続いて、左側のTiebackをやる。
それから馬を手術台の上で仰向けにして、喉頭切開部を広げる。
甲状軟骨の尾側を鈍性に広げ、胸骨甲状筋の付着部を切断した。
そのまま喉頭切開し、気管チューブが入ったまま声嚢声帯切除した。
そして気管チューブを抜いてもらって、右側の披裂喉頭蓋ヒダをアリス鉗子でつまんできて、披裂喉頭蓋ヒダ切除した。
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左背側輪状披裂筋は術前の超音波検査どおり萎縮していた。
その厚さは針を刺して計測した。
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競走馬は呼吸能力を100%使って競走していることが知られている。
わずかでも気道を制限されると、その競走能力を発揮できない。
サラブレッドは大きな肺を目いっぱい使って空気を吸おうとするので、
喉頭に弱い部分があるとそこを気道へ吸い寄せてしまう。
虚脱して気道を塞ぐ部分があるなら、それぞれをなんとかする外科的方法が研究されている。
しかし、運動中に喉頭がどうなっているかは、OGEをやって高速運動中に何が起こっているか観ないと診断できない。
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川へ涼みに行った。
シャンプー代わりになるかも。
でも、ゴロスリしてブルブル。
ブルブル。