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Channel: 馬医者残日録
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手こずるかなと思った関節鏡手術2例

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朝、当歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。

骨軟骨片が足根骨の前(背側)へ落ちていて、やっかいかな、と思って自分でやる。

が、さほど苦労はしなかった。

距骨外側滑車から剝がれた軟骨は3cmと大きかったものの、関節包に癒着もせず、近位足根間関節にはまり込むには大きすぎたようだ。

                 -

午後も、第三手根骨の不完全な盤状骨折で、screw固定しなければならないので自分でやる。

不完全盤状骨折、と思っていたが、完全に割れており、関節内にも亀裂があった。

針を刺して位置の目印にする。

3.5mm cortical screw をlag technique で挿入した。

位置は良好。

しかし、この第三手根骨、よく見ると内側が矢状 sagittal 方向にも割れている。

さらにその外側よりに亀裂が見える。

もう一本screwを内側から外へ挿入するか考えたが、押さえたい骨の幅や厚さは screw head に比べて小さすぎる。

無理をして崩れたら残念なことになる。

通常の盤状骨折でも6ヶ月以上の安静・休養が必要だ。

しっかり休めば第三手根骨も回復するだろう。

橈側手根骨の損傷部をデブリドして手術を終了した。

                  -

この2歳雌馬、注射をうつのもたいへん。

その性格も直せ。

               ///////////////////

新たな修行を始めた。

とても難しく、厳しい;笑。

 


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