腹水をドレナージしたいときや、腹腔洗浄を数日続けたいときは32Frのトロッカーカテーテルを使うことが多い。
12Fr や18Fr も用意してあるが、フィブリンで詰まりやすいのだ。
32Frでもフィブリンや血餅で詰まることがある。
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立位の馬に装着する手技は先日も書いた。
たいてい相当ぐあいが悪い馬が多いが、必要なら鎮静剤投与、鼻捻子保定する。
腹部正中、繁殖雌馬なら一番低いあたりが良いだろう。胸骨から10~20cm尾側。
毛刈して消毒する。
局所麻酔薬で浸潤麻酔する。
メス刃で皮膚を穿刺切開し、腹壁も小切開しておく。もちろん深く切りすぎてはいけない。
トロッカーカテーテルを刺し込む。もちろん腸に刺さらないように注意が必要。
だいじなのは押し込む右手ではなく、ストッパーになる左手。
腹水が流出する。
病原菌がいっぱいの腹水でそのあたりを汚さないようにバケツで受ける。
カテーテルは縫合糸でとめて置く。
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この馬は、順番待ちして先の手術が終わってから開腹手術して腹腔洗浄した。
ドレインを装着してから、2時間ほど。
開腹してからの腹腔洗浄はかなり楽だった。
汚れた腹水があらかじめ廃液されていたからだ。
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めずらしくニャンコ登場。
環境省はネコは室内で飼え、と指針を出しているらしい。
それは都会の話だろう。
ネコはヒトが農耕を始めて食料や種籾を貯蔵するようになってネズミ対策に飼うようになった。
厩舎のネズミ対策にネコを飼うのは良いことだと思う。