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Channel: 馬医者残日録
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繋靭帯炎の手術、子宮穿孔の開腹手術、全身麻酔での難産介助、後肢外傷の全身麻酔での処置

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朝、繋靭帯炎の2歳馬の手術。

繋靭帯”炎”の手術は昨年から始めて、もう7頭ほどになった。

写真左が遠位。下が繋靭帯。その上が屈腱周囲の組織。間に肉芽様の組織がある。

その肉芽様組織を切除し、裂けている繋靭帯の中もデブリドする。

種子骨から剝がれた骨片が飛んでいたりもする。

この2歳も繋靭帯を傷め、休養したが運動再開すると球節が腫れた。

繋靭帯損傷部のデブリドで、温存よりは良い治り方をすることが期待できる。

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つづいて、順番待ちしていた子宮穿孔疑いの繁殖雌馬の開腹。

子宮角の先端だが、漿膜は大きく裂けていた。

下胎向の難産だったそうだ。

縫合後。

今年も子宮穿孔は多かった。10頭近くになったのではないだろうか。

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その手術の最中に難産の依頼。

夜中2時からのお産で、結局来院したのはお昼すぎ。

全身麻酔して後肢を吊り上げ、おでこから来ている頭を直して、

両前肢の腕節を屈曲しているのを直して、

ひっぱったが出ないので、時計回りも、反時計回りも試して、それでも出なかった。

母馬の左脇腹に子馬の後肢が突き出ていた。

子馬を胸椎で切胎して、母馬の脇腹の子馬の後肢を産道の方向へ押し戻して、

子馬の両後肢にチェーンをかけて、下半身は押し戻して、上胎向に直してひっぱり出した。

その間、1時間ほど。

母馬が今後無事かどうかはわからない。

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難産の馬が寝ている間に、前日、ウォーキングマシーン内で後肢を怪我した2歳の治療。

全身麻酔下で、もう化膿が始まっている傷を洗って縫合した。

             ////////////////

オラはちゃんとひるごはんもらえました

ログハウスでゆっくりねてました


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