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Channel: 馬医者残日録
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朝も昼も疝痛開腹で遠方からの歯の治療も

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学会の動画ファイルの作成の締め切りが押し迫っている朝、また疝痛の依頼。

繁殖雌馬がひどく痛がっている、とのこと。

来院したらPCV55%、馬運車の中で立てない。

馬主さんに連絡の上、手術することになった。

結腸捻転だった。

                 -

終わって、予定していた重種馬の歯の診察と治療。2頭。

遠路、道東から来られた。

軽種馬用の開口器がはめられるか心配したが、なんとか大丈夫だった。

斜歯がひどい。

臼歯が割れたのか欠損している部分もあった。

もともと臼歯の並びも良くなかったようだ。

                 -

2頭目はひどい過長歯あった。

106・206を叩いてへし折り、電動歯鑢でこすり落とした。

311・411は難しいがなんとかバールを当てて叩き折ることができた。

前所長が現所長の手をハンマーで叩きましたけど;笑

              -

その後、当歳馬の疝痛の依頼。

小腸閉塞のようだ、とのこと。

来院して鎮静したら鼻から胃液が出始めた。

胃カテーテル stomack tube を入れたらガスが抜けたが、胃内容はほとんど固形のようだった。

開腹したら空腸重積だった。

引き抜いて、傷んだ空腸を切除して吻合した。

空腸上部には大きな回腸がいるのが手触りでわかった。

回虫寄生で蠕動がおかしくなり、空腸が空腸を飲み込んだのだ。

もうイベルメクチンだけで子馬を駆虫していては危険、とこのブログで何度も書いているし、地元で講演もしたんだけど、なかなか普及しないね。

              -

手術室から運び出すとき、子馬を吊り下げたら鼻から胃液が流れ出た。

           ///////////////////

胃カテいれよう! 胃破裂しちまうぞ!

と思う私はおかしいですか?

 

 

 


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