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Channel: 馬医者残日録
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外傷

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第4中足骨骨折で摘出手術に来た1歳馬。

うるさい馬で、馬運車の中で鎮静剤投与。

口の中を洗って、倒馬室へ入れて、スイングドアではさんで、馬の前を平打ち縄で抑えようとしたら暴れ出した。

腰を下げてスイングドアを両後肢で蹴飛ばした。

で、平打ち縄を持っていた私が飛ばされて、倒れて壁に頭をぶつけた。

ずれたメガネをなおして立ち上がったが、どこからか血が出ている。

どこかと思ったら、顎の下唇の下だった。

たいした傷ではなかったが、深く切れていた。

自分で縫おうかと思ったが鏡を見ながらでは難しそうだ。

「誰か縫ってくれ」と言ったが、みんな馬を落ち着かせて、倒馬のやり直しで相手にしてもらえそうにない。

仕方がないので、町立病院へ行って縫ってもらった。

痛くないように細い針で局所麻酔し、細い糸に良く切れる針で縫ってくれた。

内層を2針、皮膚を3針くらいだろう。

う~ん、うちの診療センターも丸針じゃないよく切れる針がついた吸収糸を用意しておこう。

                      -

「動物による怪我ってたいしたことないかと思っても骨が折れてたりしますよね」と外科の先生。

「瞬発力がハンパじゃないですから」と私。

体重も筋力もスピードもヒトと比べものにならず、おまけに遠慮なしだからでもあるだろう。

                    //////////

父ちゃん、オラともっと遊んで瞬発力も敏捷性も鍛えないとダメだ

 


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