夜、11時過ぎ、お産を終えた馬の産道から腸管が出てきたのを押し込んだのを診てほしい、との依頼。
どこが裂けているか尋ねたが、子宮の奥の方だ、とのこと。
子宮角、子宮体部の腹側だと開腹手術して縫った方が良い。
子宮体部の背側、あるいは膣だと立位で縫うことになる。
第2当番を呼び出すかどうか考えながら準備する。
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途中、担当の獣医師からまた電話。
別の難産が入ったので行けなくなった、とのこと。
まずは一人で診てみるか・・・
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来院して、枠場に入れて、陰部を洗って手を入れてみる。
あ~膣が裂けてる・・・・
子宮頚管の背側だ・・・・
子宮頚管は・・・・かろうじて大丈夫だ。
これなら立位で縫えるか・・・
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特殊な長い膣鏡を入れてみるが、お産が終わった後の産道は弛緩していて裂創は見えない。
仕方がないので、手探りで縫合することにする。
長い吸収性縫合糸を、大きめの三稜針につけて縫合する。
私はなんとか両腕を膣に入れて、左手で裂創の片側を持ち、右手に持った針でそれを貫き、左手で針を抜く。
それを繰り返して膣裂創を閉じた。
おとなしそうだったので尾椎硬膜外麻酔はなしでやったが、これはやるべきだった。
途中で馬がガタついた。
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途中の結紮でもたつき、糸が絡んでしまった。
結紮は膣の中で片手でやらなければならないのだが、左手の指がうまく動かなくなった。
それでも、結紮はできているのでほどけはしない。
腸管が出てこないようには縫合できたはずだ。
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終わって1時半。
フトンに入って寝付けずにいると、分娩6日の疝痛の連絡。
20分前に見つけたと言う。
ブスコパンをうったけど治まらない、とのこと。
フルニキシンをうつように指示する。
11分後、フルニキシンを投与したが、馬は滾転する。
診てほしいので、もう馬は出発した、と言う。
何分で着く?と訊くと、40分と言う。
40分で着くわけがない。
じゃあ50分、と言う。
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結局、1時間して来院した。
疝痛は治まっている。
馬運車の中でもおとなしかったらしい。
排便があった。
血液検査で、PCV45%、乳酸値1.5mmol/l。
超音波で、十二指腸は動いている、右背側結腸の壁は厚くない、盲腸も膨満していない、右胸腔に胸水なし。
左で左腎臓確認(結腸左背側変位なし)、胃拡張ひどくない、左胸腔に胸水なし。
腹底で、腹水増量なし、膨満した消化管なし。
直腸検査して、腹圧高くない。膨満した腸管なし。腸紐の緊張なし。
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入院厩舎で数時間ようすを観ていってもいいけど、子馬を置いてきているし、帰りますか。
また痛かったら連絡ちょうだい。
4時。
もう朝だ。
そして・・・・
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良い天気だった。
近所のスロープでスノボ練習。
スノボは見た方へ曲がっていきますとか、
曲がれ、と思うと曲がります、とか教えられるのは好きじゃない。
スノボの構造、ターンとカーヴできる理論、を理解した。
あとは考えずに実践できるように練習するだけ。
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夕方、モデルナをうってもらってきた。
ファイザー製を2回うった3回目はモデルナ製の方が抗体産生量が多いので、モデルナ製をうってもらいたかった。
ほぼ12時間経ったが、ほぼ平熱。
何かのひょうしにわずかに頭が痛いか?
三角筋はほかのワクチンと同じ程度の反応。
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患者?の入ったブースの向こうを看護師さんが転がる椅子で移動しながら次々に接種していた。
前回より効率よくなった印象。
みなさんの努力に感謝したい。