夜中に疝痛で運ばれてきて、落ち着いていたので帰した疝痛馬。
牧場へ帰って2時間ほどしたらまた痛いとのことで再来院することになった。
しかし、来たらまた痛みを見せない。
枠場で直腸検査すると・・・・
今度は奥の方で異常な硬いものに手が届いた。
膨満した小腸ループの一部だろう。
この所見があればそれだけで手術だ。
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他の馬が関節鏡手術中なので、枠場で輸液しながら待ってもらう。
そのうち身を捩って痛がりだした。
鎮静剤を投与してもさほど治まらない。
手術適応の判断が遅れて可哀想なことをした。
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開腹したら空腸下部と回腸が3重に絡まっていた。
腸間膜が破れていたが、その破れた辺縁には古そうな部分もあった。
6日前に分娩しているので、おそらく分娩時に破れたのだ。
そこを空腸がくぐることで小腸捻転が起きた。
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空腸を切断して内容を捨て、
回腸を盲端にして、
壊死した空腸から回腸3mを切断して、
空腸を盲腸へ吻合して、
腸間膜を閉じた。
子馬に哺乳するために一番食べなければならない時期に制限された量しか食べられない。
可哀想だが、子馬には人工哺乳でミルクを足しながらがんばってもらうしかない。
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相棒は闘病生活を送っている。
好きなものをいっぱいもらって、以前以上に構ってもらって甘やかしてもらっている。