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Channel: 馬医者残日録
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訃報 そして慟哭

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オラ君こと我が家の愛犬、私の相棒Duke でゅーく が旅立ちました。

このブログで皆さんに可愛がっていただき、ありがとうございました。

           ー

獣医師で、飼主、という立場でどうしたか、というのを書き留めておこうと思います。

1/11 突然、元気食欲がなくなり、心拍数が増え、口粘膜が白く、ただごとでないと小動物病院を受診しました。

腹腔内で出血している、脾臓に腫瘍がある、ということで、緊急で脾臓摘出手術を受けました。

1/14 退院し、1/18 病理検査の結果を聞きました。血管肉腫という悪性の腫瘍でした。

抗腫瘍剤により治療する方法もありますが、うまく行っても数ヶ月の延命治療にすぎず、抗腫瘍剤の副作用は個体差が大きいとは言え、多かれ少なかれ体調を落とすでしょうから、苦しい期間を延ばすだけ、と考え抗腫瘍剤治療はしないことにしました。

手術後の痛みが消えていくのか、元気を取り戻し、ほとんど元の生活に戻ることができました。

1/25 にまた貧血し、食べられなくなりました。危ないかな、と思いましたがまた復活しました。

もう、私と行動をともにして車で行き来するのはやめにして、自宅で過ごさせることにしました。

それからは、調子の良い日もあるし、体調が悪化して嘔吐や下痢したり、また食べられるようになったり・・・

2/11は体調が良く、娘を苫小牧に送っていくのに一緒にドライブ。それが最期のドライブになりました。

2/27は私の居なかったのですが、近くの丘の上まで散歩に行けたそうです。

自分で歩きたがった、とのこと。

腹が張ってきているのに気づいていたので、3/2に小動物病院を受診し、緩和ケアとして腹水を抜けないか相談しました。

腹水を抜くと出血量が増えること、しかし胸水を抜けば呼吸が楽になるかもしれないので、腹腔と胸腔を穿刺してもらいましたが、どちらもほとんど血液。

これでは抜くのは危険、ということになりました。

止血剤も、輸液も、死期を延ばし、苦しい期間が長くなるだけ、と考え断りました。

3/2は少し食べたり飲んだりもできましたが、3/3はほとんど飲めず、食べられず。わずかに食べたものも吐いてしまいました。

雪の上が良いらしく、夜になっても林の中でうずくまり、それでも夜中はよろよろ帰ってきて寝所に居て。

3/4朝、私が外に出たら、よろよろ車まで歩きました。ドアを開けてやってももう自分では上れず。

前足と腰を持ち上げてやったら車の中で寝ました。

こんななのに車に乗りたくて、私に置いていかれるのが心配で、と思うとけなげで。

私も車の中でずっと一緒にいてやりました。

午前中は苦しい呼吸で、午後はさらに唸るような息遣いになり、

午後2時半、ちょうどじいちゃんとばあちゃんがショートステイから帰ってきたタイミングで横に倒れ、呼吸が止まりました。

聴診するとまだ心拍はありましたが、やがて痙攣するような心音になり、それも止まりました。

          ー

何かしてないと声を上げて泣きそうになるので、遺体をいつも居た場所へ運んでやり、

花を買いに行き・・・

死に際には間に合わなかったけどにいちゃんも帰ってきて、

丸くなった姿は生きているようで、でも撫でるたびに冷たくなっていきました。

           ーー-

Duke おまえはいいイヌだったよ

いつも、なんでも喜んでくれた

明るくて

無邪気で

人が大好きで

みんなに愛された

ありがとう

うちに来てくれて

いつも一緒にいてくれてありがとう

おまえは最高の相棒だったよ

 

 

 

 

 


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