午前中、黒毛和牛の帝王切開。
バングラデシュからの研修の先生と私でやる。
バングラデシュからの先生は5,6回しか帝王切開をやったことがなく、いずれも手遅れでひどいことになった、と言う。
今回も、子牛はもう死んでいて、予定日より13日も遅れている難産だったが、なんとか当たり前に終わった。
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夕方6時半、5歳の繁殖牝馬の疝痛の依頼。
昼から痛いが、ひどくはない。
しかし、フルニキシンでも治まらず、鎮静しても再発する、とのこと。
超音波検査で、右で結腸動脈が見える。
直腸検査では、膨満が著しい。
胃tubeを入れても逆流はない。
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実習生2人、研修の獣医さん2人を呼んで来院を待つ。
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来院しても疝痛ははっきりしない。
枠場で検査できる。
PCV33%、しかし乳酸値は5.9mmol/l。
超音波検査で右で結腸動脈が見えるが、結腸壁は厚くない。
これなら朝まで様子を見れるか・・・・・
と思いながら直腸検査したら、盲腸・結腸のひどい膨満。
「手術しましょう。
昼からの疝痛だし、こんなにガスが抜けないのはヘ結腸の変位を疑います」
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開腹したら盲腸が飛び出すほどの気脹。補液管を刺して減圧する。
結腸も膨満している。補液管を刺して減圧するが、引っ張りだしにくい。
なんとか引っ張り出した結腸は動脈周囲に黄色くむくみがあるが、結腸壁は厚くない。
骨盤曲を切開したが、粘膜はベージュ色で正常。
しかし、程度は軽かったとは言え結腸捻転なのだろう。
再発防止のためにcolopexyした。
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術後は輸液はしなかった。
翌朝、さすがにまだ元気がない。
PCV40%。
それでも口元に青草を持っていくとモソモソ食べる。
徐々に回復するだろう。
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この日、なんだか疲れを感じた。
寝不足でもないし、昨夜の手術は1時間ほどで終わったのに・・・・・
そういうと、午前中に牛の帝王切開をやったのだった。
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生産地の馬医者を引退したら、全国の桜を観て回りたい。
南から桜前線を追って北上するのも好いね。