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Channel: 馬医者残日録
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結腸亜全摘surviverの空腸腸間膜ヘルニア

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7月にグルグルの結腸捻転で結腸亜全摘をした馬がまた疝痛。

腹腔が汚染する可能性がどうしてもある手術なので癒着か?と思った。

超音波でひどく浮腫んだ小腸が見えた。

何かに締められているのだろう。

飼い主さんもあきらめ気味だったが、可能性があるならやってみましょう、ということで。

大結腸はない。

当たり前。

でもちゃんとつながっていて、内容も通過している。

盲腸も結腸も膨満していない。

この馬は結局、空腸上位の腸間膜ヘルニアだった。

前回の結腸捻転のときも、腸間膜には孔が開いていたのだろうが、

とても触知したり、縫合できるような状態ではなかった。

この馬、腸間膜の孔を完全には閉鎖できなかった。

結腸切開して内容を捨てて、腹腔内にスペースを造ることで空腸上位の腸間膜裂孔を縫合できる、のだが、

もともと結腸がないと、厳しいのかもしれない。

そして腕力のある助手が二人要る。

小腸はかなり水腫性肥厚を起こしていたので、いつまでも術創から出していると生存性が怪しくなる。

縫い残した部分は成馬の小腸の径よりは小さいのでよしとした。

           ///////////

オプタテシケ山。

一度しか登ったことはないが、

この山も思い出の山だ。

 

 

 

 

 


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