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Channel: 馬医者残日録
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第一指骨縦骨折のスクリュー固定

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屈腱炎で休養していた競走馬が、やっと速い調教ができるようになったら第一指骨を骨折してしまった、とのこと。

右前第一指骨が正中から外よりへと縦に割れている。

かなり痛い。

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キャスト固定でも治るかもしれない。

しかし、スクリュー固定した方が、速く治るし、競走復帰後の競馬成績も良いことが知られている。

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最近は関節面近くに2本スクリューを入れて、背側と掌側の皮質をしっかり圧迫するのが良いと考える馬外科医が多い。

(あまり関節近くにスクリューを入れるのは良くないとする反対意見もあるようだ)

第一指骨に入れたスクリューは基本的に抜かない。

だからしっかりカウンターシンクしてスクリューヘッドを埋め込む。

そのことで繋靭帯背側枝が動くあたりにスクリューを入れても問題は起こらないようだ。

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手術後はキャストを巻いた。

痛みが和らいでキャストでゴツゴツ歩けるようになるまで数日~1週間ほどキャスト装着してもらう予定。

中手骨と第一指骨の背側皮質が直線状になるように巻いた。

ヒールブロックを付けて、蹄尖部は樹脂スーパーファーストで磨耗に対して補強した。

ヒールブロックは、ヒール踵ブロックなので、この辺りに着けるのが正しい。

着け慣れていない人は蹄尖近くに付けすぎることが多い。

すると、馬は立っているのも歩くのも楽にならない。

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good luck !!

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オラはこの角、折りたい!

 


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