今年初種付けで受胎している若い繁殖雌馬。
夕方から疝痛で運ばれてきて、十二指腸が拡張しているのが超音波検査で確認され、かなり痛いので開腹手術することになった。
小腸閉塞を疑っているので、馬の左側に立って開腹する。
盲腸背側紐から回腸を引っ張り出して吻側orad へと辿っていく。
空腸下部にも内容は流れてきていた。
しかし、空腸上部へ行くほど腸間膜を軸に回転しているようで引張り出しにくい。
できるだけ内容ごと引っ張り出す。
空腸の最上部は回腸と同じように両側に腸間膜がついていて結腸に固定されているので触感で判別できる。
ただし回腸のように目視することはできない。
そこから盲腸底部の右外側を走っている十二指腸を触ると膨満している。
胃も大きくはないが、拡張している。
しかし、空腸の内容を反吻側aborad へ推送すると、また上位から内容が流れてくるので閉塞は解除されたようだ。
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さて空腸上部の腸間膜を軸とした捻転だったのか?
初期で軽度の上位空腸炎なのか?
あるいは別な問題なのか?
考えなければならない。
この季節、青草を嫌ほど食べていることは間違いなく要因だろう。
夕方、収牧してから疝痛が始まったが、入れてから飼い付けはしていない、とのこと。
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来院時の血清でアミラーゼとリパーゼを測定した。
アミラーゼ 761 IU/L
リパーゼ 580 IU/L
馬のアミラーゼとリパーゼの正常値は?
高いから膵障害と断定して良いか?
そして、この馬の予後は?
(つづく)
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今日は昼から雨。
①洗濯物の張り番をしている
②洗濯物の日陰で休んでいる
③すきがあったら毛とヨダレをつけてやろうとねらっている
さて、どれでしょう?