先日、酪農学園大で講義をしてきた。
私に振り当てられたのは、「馬の呼吸器病」と「馬に携わる獣医師として」。
90分ずつ2コマになります。
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5年生たちは真面目に聴いていた。
質問は無し。
馬の臨床に興味があるのかないのか・・・わからない。
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今年の獣医師国家試験の合格率は低かった。
COVID19のせいで獣医科大学も講義はオンラインになり、学内実習がまともにできず、外部へも実習に出られない被害を受けた世代。
学力が低下したせいだったのかどうかは私にはわからないが、獣医科学生の気質や経験値も変わってしまったのかもしれない。
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講義のあと、Skills Lavoratory という建物を見せてもらった。
3階建て校舎を1つ使って、模型、モデル、模擬診療室、模擬手術室を使って実習できるようになっている。
イヌ、ウマ、ウシ、ヒツジ、etc.の模型が並んでいた。
馬だと、その模型で、採血、静脈注射、バンデージ巻き、直腸検査、難産介助、etc.が体験、練習できるようになっている。
その模型の馬の頭部はゴム?シリコン?でできていて、柔らかく、とてもリアルだった。
海外製。
ん百万するのだそうだ。
120人学生が居るので、8名ずつ実習しても先生方は15週間それを繰り返すことになる。
たいへんな労力だ。
本当にお疲れ様です。
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馬の実習のリーフレットもいただいてきた。
実習内容が写真入りで説明されていて、採血・注射からX線撮影まで解説されている。
「馬の後ろに立つな」が各項目で書かれている;笑
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私なんぞは、どうやってそれらのことを覚え身につけて来たのだったか・・・・・
もう、「先輩の背中を観て学べ」ではダメなんだし、
「痛い思いをして身につけろ」もありえない。
そういう時代になろうとしているのだ。
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私は内科学教室の出身で、外科手技を基本から教わったことはない。
それでも必要とされるから、日本では誰もやったことがない、あるいは成功例がない馬の手術をいくつもやってきた。
「教わってないからできない」と思ったことはないし、
「習ったことがないけどやっていいですか?」と訊いたこともない。
まあ、時代は変わるのだ。これは”進歩”というものなのだろう。
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スズメバチが家の玄関近くに巣を作っていたので
殺虫剤ハチジェットを武器にやっつけた。

マニュアルはないぜ;笑
必要なものは何だ?!