Quantcast
Channel: 馬医者残日録
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1696

この秋は直腸膣瘻が多い

$
0
0

この秋は直腸膣瘻の手術が多い。

毎年せいぜい5-6頭だと思うが、この秋はもう10頭以上やっただろう。

分娩のとき、子馬の鼻っ面か肢が直腸を突き破ってしまうことで起こる。

初産馬でしか起こらない。

未経産は”産道”ができていないのだろう。

コロナ・バブルでサラブレッド生産頭数は増えている。

この春、初産馬が多かったのかもしれない。

直腸と膣を上下に切り分け、直腸の孔と膣壁の孔それぞれにしておいて、それぞれの孔をしっかり縫うのがコツ。

手術時と手術後しばらくは、大量の便が来ないように絶食と下剤投与も必要。

それが、秋になって離乳してから手術しましょう、と言う理由のひとつ。

もうひとつ受傷後は分娩で傷んでいて、糞汁で汚染されてもいるので、傷として治ってからやりましょう、ということ。

直腸膣瘻は、小さい損傷だとまれに自然治癒したり、

分娩後に縫合して治癒する例があるが、期待できるような確率ではない。

             ー

直腸膣瘻、第三度会陰裂傷、尿膣、子宮頸管裂傷、などは秋のうちに治しておきましょう。

いずれもなかなか大変な、あるいは難しい手術になります。

年が明けてから「そういうと・・・」と手術を考えるのはのんきすぎるかな。

            //////////

だいぶ前だけど

葉を落とした梅に・・・・ウグイスじゃなくてモズ(百舌)。

鳴き真似をするので「百舌」と呼ばれるらしい。

 

 

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1696

Latest Images

Trending Articles

<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>