繁殖牝馬が朝5時から疝痛。
けっこうひどかったらしいが、直腸検査に来た獣医さんは、「あきらめろ」と言ったらしい。
20歳だからだろう。
間違った判断ではないかもしれない。
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結局、6時間以上経って連れてこられた。
馬運車の中で立てなかったが引っ張って無理矢理立たせた。
腹囲膨満いちじるしい。
胃液も10リットル近く抜けた。
超音波検査で直腸壁は肥厚しておらず、小腸?らしき拡張した消化管が見えた。
PCV48
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開腹したら、小結腸の閉塞だった。
それで、便も水もガスも抜けず、腹囲がひどく膨満したのだ。
ただ、これほど痛いのは小結腸閉塞にしては珍しい。
有茎脂肪腫が小結腸に巻きついて絞扼された。
高齢馬に多い。
この部分はもう壊死している。
切除吻合しなければならない。
小結腸の腸間膜は脂肪が厚くついていて、切除のために血管を結紮止血するのが難しい。
無影灯でも、窓の光でも良いから、透かしてみると良い。
血管の走行が見える。
これは私のオリジナルテクニック;笑
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術後は軟らかい便が続くように給餌管理してもらう必要がある。
吻合部位は2週間後にもっとも狭くなる、とされている。
それを過ぎるまでは、あのボールのような小結腸便は通過しにくいからだ。
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オオデマリ
1本の幹だが葉色も花色もちがう。
そういうもんなの?