Quantcast
Channel: 馬医者残日録
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1694

子牛の骨折プレート固定の練習

$
0
0

ちょうど、牛の骨折内固定に興味がある先生が研修に来ているので、

子牛の骨折のプレート固定の練習会をした。

キャストで治せる可能性が高い中手骨、中足骨はさておき、プレート固定が必要になるのは、

脛骨、橈骨、上腕骨、大腿骨だろう。

脛骨骨幹部の斜骨折だっ!

脛骨稜上を切開するのが良いと思う。

整復して、骨鉗子で仮止めする。

ラグスクリューで仮固定して、DCPで固定する。

体重30kgほどの新生子牛なので、これでキャストも必要ないはずだ。

                       -

わーっ、大腿骨も折れた!

大腿骨骨幹近位よりの斜骨折だ。

骨鉗子で掴んで、整復し、骨鉗子で仮止めする。

DCPで固定した。

もう1穴長いDCPの方が良かったかもしれない。

練習に使えるのは使い古しのプレートとスクリューなので、そこは細かいことは言わない。

こんな方向のx線画像は、症例ではなかなか撮れない。

                          -

上腕骨骨折の内固定はとても難しい。

短く、太く、ねじれている骨だし、橈骨神経がその上を走っているし、筋層が深いからだ。

とくにプレートの遠位はかなり強いカーブをつける必要がある。

そして、成長板が残っている子牛・子馬では、成長板をまたぐ内固定はしたくない。

斜骨折をラグスクリューで仮止めし、骨に沿うようにしっかり曲げたDCPで内固定する。

これでキャスト固定では治せない上腕骨骨折を、キャストもせず治せるだろう。

                     /////////////

とうちゃんは、夜の8時半と、朝方4時半に出て行った。

朝はオラを一緒に連れて行ってくれた。

でも、遊んでくれたのは、夜が明けてからだった。

 

 

 

 

 

 


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1694

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>