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Channel: 馬医者残日録
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1歳馬の蹄骨骨折

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今日は、

1歳馬の腐骨・骨柩の手術。

準急患で、きのう馴致のためのロンギ運動中に跛行するようになり、数時間後には負重不能になった1歳馬の来院。

たしかに右前肢にほとんど負重できない。

しかし、大きく腫れているところはない。

腕節は少し腫れている。

肩周りを動かしてみても、ひどく痛いところはない。

肘、肩、腕節、球節とX線撮影して、はっきりとした異常はなし。

わかりにくい亀裂骨折があるのかもしれない。

こういう症例は神経ブロックしない方が良い。痛みを感じなくなったらボッキリ折れるかもしれない。

念のために蹄骨も撮影してみた・・・・症状は蹄骨骨折とは違う・・・・あまりに痛くて、肢を前へ出せないように見えるから・・・・

蹄骨骨折だ。

関節までは到達していないように見える。

蹄骨は放射線状に穴がある骨なので、必ず角度を変えて撮影する。

さらに鮮明な画像を得るには、蹄叉傍溝を粘土で埋めて撮影すると、溝による透過域をなくせるので判読しやすい。

この症例はそこまでしなくても大丈夫だ。

                       -

hoof cast を巻いて蹄機が働かないように固定することにした。

蹄壁に蹄修理材のsuper fast を塗ってからキャスト材を巻く。下巻きはしない。

蹄負面もsuper fastで補強した。

これで痛みも消え易いし、骨癒合し易いはず。

                            -

午後は血液検査に、

2歳競走馬の球節chip fracture の関節鏡手術。

                        /////////////////

これは数日前の夕暮れ。

 

 


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