飛節軟腫 ワンコの
今年は急に寒くなったし、相棒は皮膚炎の影響か冬毛の伸びが悪いような気がする。 そんなこともあり、夜は玄関フードに入れてやることが多い晩秋だった。 毛布をかけてやったりはしません。 この写真はいたずら。 雨の土曜日の朝、外へ出したら急いで戻ってきて、玄関の段差を上りそこねたのか戸にぶつかった。 左後肢をぶつけたと思ったのに、そのあとから右後肢を着けなくなった。...
View Article立位での大円鋸手術
すっかり顔が腫れて変形してしまった繁殖雌馬。 x線撮影では、右副鼻腔に曇りがあり、鼻中隔を左へ圧迫変形させている。 副鼻腔蓄膿だろう。腫瘍の可能性もある。 Bone flapと呼ばれる骨開窓手術をすることが多いのだが・・・・・ この馬は、もう骨が膨らんでいるので、健康な骨でなくなっていて、めくった骨を元へ戻しても癒合せずに壊死する可能性があると考えた。...
View Article安静が大事
土曜日に捻挫して、日曜日までは負重不能。 月曜あたりから肢をつけるようになって、水曜にはもう散歩に行っても痛みも見せないし、大丈夫だなと思っていた。 今朝はこの冬一番の冷え込み。氷の上でゴロゴロ。 - しかし、まだ右の足根下腿関節は腫れていたし、熱感もわずかにあった。 今朝、シカを見て追いかけたがるので放してやった。...
View Article陰部の蹴創
朝、5歳競走馬の腕節骨折の関節鏡手術。 その前に、黒毛和種子牛の開腹手術を頼まれたが、関節鏡手術のあとに予定を入れた。 ほとんど同時に、蹴りあって陰部近くを怪我した繁殖雌馬の診療依頼。それも、あとで。 - 関節鏡手術は1時間かからないで終わる。 怪我の馬が先に来た。 馬が後ろ向きで蹴りあうと、けっこう陰部や内股を怪我することがある。...
View Article飛節での外反の矯正
飛節でかなり外反し、歩様もよくない当歳馬。 左の飛節には大きなOCDも見つかった。 術者ふたりがかりで、左右飛節の成長板抑制と関節鏡手術をした。 飛節の肢軸矯正は秋になってからの手術でも効果が出るはず。 - 今日は、他に繁殖雌馬の臼歯摩滅異常の鑢整。 臼歯の根元に隙間があり、そこに草が詰まって歯肉炎をおこしている。 斜歯もあり、カケスもひどい。...
View Article1歳馬の蹄骨骨折
今日は、 1歳馬の腐骨・骨柩の手術。 準急患で、きのう馴致のためのロンギ運動中に跛行するようになり、数時間後には負重不能になった1歳馬の来院。 たしかに右前肢にほとんど負重できない。 しかし、大きく腫れているところはない。 腕節は少し腫れている。 肩周りを動かしてみても、ひどく痛いところはない。 肘、肩、腕節、球節とX線撮影して、はっきりとした異常はなし。...
View Article十勝獣医師会 サラブレッド生産地のmedicine and surgery
日高山脈を越えて・・・(なっが~いトンネルでくぐって)帯広へ向かった。 十勝の風景は私には懐かしい。 広々としていて、空気が澄んでいて、木々の種類が少しちがう。 - 十勝獣医師会の主催の講習会で、「サラブレッド生産地のmedicine and surgery」と題して講演させていただいた。 タイトルの示すところは・・・・...
View Article子牛の脛骨骨折内固定のデモンストレーション
先日の、十勝獣医師会の講習会では、最後に子牛の脛骨骨折の内固定のデモを観ていただいた。 写真をもらったので、紹介しておく。 持っていった実習用の使い古しの3.2mmドリルビットがあまりに切れなくて、手こずった。 よく切れるドリルビットを使えば、子牛の骨に穴を開けるのは苦労しません。 - 私と豆作先生は同級生で、一緒に日高へ臨床実習に行ったりもした。...
View Article調査研究発表会ならびにウマ科学会学術集会
明日、夜6時から、静内エクリプスホテルで、 Dr.Ducharmeの講演が行われます。 馬の上部気道(鼻、咽喉頭)の世界的権威のお話です。 馬関係者のために話してくれます。 どうぞ獣医さん以外の方もお聴きください。 --- JRA調査研究発表会とウマ科学会学術集会に参加してきた。3年ぶり。...
View ArticleDr.Ducharme講演会 in Shizunai
何年か前、海外の馬臨床の優秀な先生を招いて講演をしてもらいたい。ついてはどこで講演してもらおうか? という話が出たときに私は希望した。 「日本の馬の半数以上は北海道にいて、だから日本の馬獣医師の半数以上は北海道に居ます」 「しかし、東京での講演に、それほど多くの北海道の獣医師が行けません」 「だから、ぜひ生産地へも来て、講演、実習をやってもらいたい」...
View Article獣医科大学新設に反対を
かつては農業高校を卒業して、獣医師になる方法があった。 私が獣医師になった頃、まだ農業高校卒の老齢の獣医さんが働いておられた。 しかし、大学で獣医課程を終えなければ獣医師国家試験を受験できなくなり、 さらに4年制だったのが、6年制になった。 私は、その移行期の「修士積み上げ」と呼ばれる6年制の第二期の卒業生だ。 -...
View ArticleDr.Ducharme講習&実習 in Shizunai
Ducharme教授に聞いたこと・・・ Cornell大学はHong-kongにも分校を創っていますが・・・・「Cornellはあちこちに広がろうとしている。Cancerのように。」 - 夜の講演会の次の日は、獣医師向けの講習と実習。 講演内容は、予定を変更してEE(口喉蓋包埋)手術のcomplications(併発症)について。...
View ArticleロボティックCT
Ducharme先生のおられるCornell大学はすでにロボティックCTを導入して使われているそうだ。 5千万くらいとのこと。 馬用。だそうだ。 - 日本語でもロボットCTはすでに記事になっていた。 ペンシルヴァニア大学New Bolton Centerで開発されたことになっている。 あれ?これ馬をおさえているのRichardson教授じゃない。...
View Article開腹手術がもっとも少ない季節に
Dr.Ducharmeの講習・実習が終わってMy Surgical Center へ戻ったら疝痛の当歳馬が来ていた。 ひどい疝痛ではないが、痛みが続いている、とのこと。 着替えもしなければいけないし、少し様子を観て、痛みが続くようなら開腹しましょう、ということにしたら、やっぱり痛い。 開腹手術したら、結腸左背側変位で、結腸はすっかり胃と脾臓の向こうへ行ってしまい、脾臓と腎臓の間でくびれていた。...
View Articleポニーの膝蓋骨上方固定の内側膝蓋靭帯切断手術
12歳のポニーが膝蓋骨上方固定、いわゆる膝の脱臼を起こすようになり、だんだんひどくなってきた、とのこと。 ポニーは単純な膝蓋骨上方固定だけでなく、膝蓋骨が外へはずれる脱臼などもあるようなので気をつけて診察しなければならない。 で、やってきた姿を見て・・・・・ おまえ、ほんとに馬か?;笑 歩様を診ると、たしかに後ろにのばしたまま膝を曲げられなくなることがあるし、歩いている最中も引っ掛かり気味。...
View Article鈍端のEEE
私は日本で一番早くに馬の喉のlaser手術を始めた。 EE(喉頭蓋エントラップメント)の切開もやってきたし、 他の馬病院で処置のしようがない、と言われた披裂喉頭蓋ヒダの切除もやってきた。 Tiebackにあわせての声帯切除もlaserでやってきた。 - EEでは、Tim Greet先生の講演を聴いてからEEカッターでやるように戻した。...
View Article師走
今週、火曜は生産地疾病等調査研究の打ち合わせ会議。 月曜の前夜はその懇親会だった。 今週、木曜は獣医師会の講習会。 南保教授を講師に迎え、地元の獣医さん4名にも講演してもらって、馬の繁殖をテーマの講習会だった。 その前夜は、南保先生を囲んで懇親会。 金曜の夜は職場の忘年会だった。 夕方、疝痛の1歳馬が来て、当番2名は忘年会に参加できず。 おまけに夜中もまた開腹手術があったそうだ。...
View ArticleX線準備室の粘土は何に使う?
X線準備室にはタッパーに入れた粘土が置いてある。 - 2ヶ月前、ひどい跛行になって、その後、徐々に良くなったが、完治しない、という当歳馬。 肩のX線撮影をして欲しいとの依頼。 どこも腫れたりしなかった、とのこと。 その朝、けっこう雪が積もって滑るので跛行診断は充分にできない。 走らせるのはあぶなそうだった。...
View Article現役競走馬の側頭骨舌骨関節症
現役競走馬が側頭骨舌骨関節症のようだ、という診断で戻ってきた。 来院すると、たしかに右耳が低く、鼻面が右側が不全麻痺している。 右眼瞼の反射はすこし弱い。 舌が右へ露出することがある。 X線撮影すると、側頭骨舌骨関節が大きく見える。しかし、これでは確定診断できない。 喉嚢に内視鏡を入れる。左は異常なし。右は、茎状舌骨が側頭骨との関節近くでかなり太くなっている。...
View Article最終週
きょうは、午前中、競走馬の腕節chip fracture の関節鏡手術。 そのあと予定していた手術は、疝痛の急患でずらしてもらった。 疝痛馬は来院したらなんとなく落ち着いて、昼過ぎに帰って行った。 午後は、競走馬の腕節chip fracture の関節鏡手術。 雪が降り出し、本格的に積もった。 今年はじめてだ。 除雪、堆肥切り替えし、死んだ馬の搬出、に使っている重機は修理中。...
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