月曜、夜呼ばれる。
仔馬の膀胱破裂だとのこと。
8日齢。
それは新生仔馬の尿閉での膀胱破裂にしては遅い。
もう麻酔されている仔馬を観ると、臍が湿っていて汚い。
臍帯炎から膀胱尖部が壊死して尿が漏れるようになったのだろうと予測する。
案の定だった。
今回の症例は腹水は濁っていた。
膀胱尖を臍から切り離し、尿が漏れないように閉じる。
臍は切り取ってしまう。
腹腔内を生理食塩液で洗う。
あとは閉じるだけ。
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翌朝、重症の疝痛馬が来院するというので呼ばれる。
ICU管理してほしい新生子馬も来院するという。夜間当番者3名フル出動。
ほとんど2頭同時に到着した。
繁殖雌馬は分娩予定日を2週間過ぎている。
まだ産む徴候はない。
妊娠子宮の右側に盲腸があった。
手探りで回腸を引っ張り出す。そこから上位に辿っていくと、素直に出てこない。
妊娠子宮の下になっているので、見ることはできない。
術創を広げ、大結腸も外へ出し、苦労したあげくになんとか引っ張り出した。
空腸の中ほどが閉塞していた。締め付けられていたせいで変色してしまっている。
それでも指ではじくと収縮するのだが、とても回復は期待できない。
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妊娠末期のポンポコリンの腹をしているので、ヘルニアベルトを着けた。
さすがに重く、危ない覚醒起立だった。
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