中手骨でも中足骨でも、外側関節面からの骨折が多くて、外側関節面から折れると外側皮質へ完全骨折になることがある。
中手骨でも中足骨でも、内側関節面から骨折することがあって、内側関節面からおれると近位へ螺旋状に骨折線が伸びていき、近位部で斜骨折や横骨折へと悪化することがある。
しかし、中手骨の外顆骨折も螺旋骨折へと悪化した症例を経験した。
そして、今回は中足骨の内顆骨折が内側へと完全骨折になった症例を経験した。
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2歳競走馬。
速い調教ではなかったそうだ。
発症して3日目に来院した。キャストは巻かれていなかった。
螺旋骨折へ悪化している。プレート固定が必要だ!と上の2枚の画像で思ったが・・・
内側皮質へ開いて完全骨折になり、少し変位してもいる。
それ以上近位へは骨折線は伸びていないので、
近位側ほど足底側から背側へ向けるようにして、スクリュー4本で固定した。
このタイプの骨折は、プレート固定で治癒したあと競走する率はけっして高くないことが知られている。
いろいろ要因はあるだろうが、中手骨・中足骨部のほぼ全長にわたって外科侵襲をくわえることでおこるであろう伸腱の癒着などもマイナス要因かもしれない。
それで、できるだけスクリュー固定で治したい、と考えている。
あとは、4-6週間、キャスト固定して安静にしてもらう。
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オラ くえない植物にはきょうみない