夜8時半、繁殖牝馬の疝痛だという。
分娩後約40時間ほど。
午後4時から始まったが鎮痛剤で落ち着いたが、再発したとのこと。
準備をして待っていると、
「また落ち着いたので様子を観る」との連絡。
「いや、結腸捻転の可能性大だよ」
と答えて来院してもらう。
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来たら、痛くない。
PCV39%、乳酸値1.2mmol/lと高くない。
しかし、超音波で右下腹部を観たら肥厚した結腸が見えた。
担当の先生に直腸検査してもらったら、盲腸の気脹だけ、とのこと。
外へ出て、しばらく歩いてもらうが痛いそぶりはない。
草の上へ連れて行ったら青草を食べ始めた。
「帰って様子を観ましょう」ということにする。
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夜中、3時過ぎ。
再再発した、との連絡。
来院したら、PCV41%、乳酸値7.3mmol/l。
今度は自分で直腸検査したら、骨盤腔へ結腸骨盤曲が押し出されてきている。
大結腸であることは腸紐の幅でわかった。
結腸壁は肥厚している。
「手術だね」
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大結腸はチアノーゼはあるが、ほとんどの部分は膨満しておらず、へんな結腸捻転だった。
右背側結腸(胃状膨大部)には多くの内容が詰まっていた。
引き出すのは容易だったが、胃状膨大部を洗い出すのには苦労したし、捻転を戻すのもたいへんだった。
終わって6時過ぎ。
覚醒起立したのは8時近くだった。
やれやれ・・・・・だまされた自分が悪いんだ。
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敷地内の桜もほぼ満開になった。
開所から40年あまりになる。
ソメイヨシノやエゾヤマザクラの寿命はさほど長くないらしい。
たしかに樹も傷んできている。