2週齢ほどの子馬が橈骨遠位成長板を損傷した。
左前肢は肢軸異常はなかったのに、外反valgus してしまっている。
Salter-Harris 2型の成長板損傷骨折だ。
外反を直せないか、力を加えてみたが良くなったとは思えなかった。
このタイプの成長板損傷では、開いてしまった側より、押しつぶされてしまった側の成長板の回復が問題になる。
外側にプレートを当てて伸ばせないか考えたのだが・・・・・
コンプレッションホールを使えば、1mm伸ばすことはできる。
しかし、仔馬の成長は速いので、固定している間にもっと成長する。
だから、外側を固定したのでは、結局肢は外反してしまう。
それで、当たり前に内側にLCPを当てて固定した。
プレートスクリューの1本は外側の棘状の骨片へ刺したほうが固定力がある。
しかし、ひょっとすると外側を固定することは、外側の成長板の回復や成長をさまたげるのではないか?と考えて外側はわざと固定しなかった。
皮膚は大きく切開せず、minimally invasive technique で手術した。
外反が治ってきたら、プレートは抜く。
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まだ小さいのに花を咲かせるのはたいしたもんだ。