夜中、生まれて2日目の仔馬が乳を飲めなくなった、のでとNICU(neonate intensive care unit)への依頼。
来院したら立っていて、親からも哺乳している。
しかし、血液検査ではPCV47%、白血球数2740/μl。
かなりの脱水と白血球減少。
持続点滴するならその間親から離さなければならない。
せっかく親から哺乳できているので、それはしたくない。
それで、留置カテーテルは入れず、留置針を使って1時間ほどかけて電解質液と5%ブドウ糖を点滴した。
翌朝、仔馬は自力で親から哺乳していた。
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子馬が乳を飲めなくなったら、脱水、低血糖におちいる。
それに対応するには、輸液しなければならない。
夜中でもだ。
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翌朝、仔馬の様子を観にいって、カルテを書いていたら1歳馬の外傷の依頼。
往診先で縫合しようとしたが、馬が敏感でできなかった、とのこと。
来てみたら、後肢で、腱が露出し、汚れていて、一部は骨膜も削れていた。
こんな外傷は立位で処置するのは無理だ。
患部の毛をきちんと刈り、
汚れた皮下織を鉗子でむしりとった。
50ccのシリンジに細い針をつけて思いっきり噴射すれば、傷をきれいにできる圧が達成できる、と書いてある外傷管理の本があるが、ウソだ。
腱傍組織を縫合し、皮下織に皮膚を縫いつけ、皮膚縁を縫合し、皮膚はステント縫合した。
それでも傷は癒合する率は高くない。
傷がはじけてしまうまでに、内部で組織の治癒過程が進むこと。
このまま二期癒合を期待するより、傷が小さくなること。を期待する。
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夜勤明けで、NICUの子馬が居たが、もっととんでもない日になるとは思っていなかった。