朝、相棒と散歩していたら、どうやら患畜が来る気配。
家に帰って、さて焼きたてのパンを食べよう、としたところへ電話。
「仔馬の腸管手術、お願いします」
「10分後でイイか?」
と訊いて、急いで食べる。
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ゆうべからの疝痛。
一度は落ち着いたように見えたらしいが、子馬の顔は擦りむけ、目の上は敗戦ボクサーのように腫れている。夜中も痛かったのだろう。
小腸がパンパンで、盲腸はすっかり小さい。
回腸の一部が括れて変色していたのをほどいた。
捻れていたのか、どこかへ入り込んでいたのかわからない。
腸間膜の血管を結紮止血して、回腸を切断して、膨満した小腸内容を捨てる。
切除して、端端吻合した。
まだ2週齢の仔馬。小腸が細くてやりにくい。
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腹腔を洗浄して、閉腹。
胃拡張がひどく、鼻から胃液が出始めた。
術前も胃液が出ていたらしく、誤嚥していたようだ。
しかし、術前に胃カテを入れてもほとんど抜けなかった、とのこと。
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そのあいだに、繁殖雌馬の疝痛も来ていた。
これも昨夜からの疝痛。
これはあとで、胃破裂していたことがわかった。
空腸腸間膜ヘルニアだった。
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午後、競走馬の腕節骨折の関節鏡手術。
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とうちゃん、はやくかえってごはんだ