子牛の脛骨螺旋骨折をDCP固定したその後。
残念ながら経過は順調とはいかなかった。
単なる螺旋骨折ではなく、かなり亀裂が伸びていた。
そのために骨が割れてしまい、ナローDCPに大きな外力がかかることになった。
DCPは曲がったものの破損せず、スクリューも折れたり抜けたりはしなかった。
骨端部に使った6.5mmキャンセラスが強力に効いていたのだろう。
骨が粉砕して、肢が外反してから、一度来院してもらいトマススプリントを装着した。
しかし、そのトマススプリントはずれ落ちていたことがあったようで、かえって無理な力が加わったように思う。
上の画像で脛骨近位に縦に亀裂が走っている。
とても危ない状態だった。
この症例の内固定では、ブロードプレートを使うか、ナローDCP2枚で固定すべきだったのだ。
完全な整復と固定ができたので、この子牛ならナローDCP1枚で大丈夫だろうと判断した私のミスだ。
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しかし、幸いなことに外反はそれ以上ひどくならず、プレートも破損せず、そして外反はいくらか良くなり、3ヵ月後には完全な骨癒合が得られた。
これからさらに外反は自己矯正される。
骨は荷重がかかる部分に造られ、荷重がかからない部分は脱灰して消えていく。
だから角状変形は自己矯正する能力がある。とくに成長期で顕著だ。
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今回は子牛の治癒能力に助けられた。
今後はこれを参考に、術後外固定も必要とせず、完全な治癒が得られる内固定手術を目指したい。
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きのうは地元の花火大会。
小規模だが、近くで見られるので人気がある。
しっかり記憶して、今後に生かすこと。
ド～ンと鳴って、あ～って言って、それで終わりじゃダメなんだよ。