休みの日に、紅葉まっさかりの峠を越えて、十勝までドライヴ。
帯広畜産大学の産業動物臨床施設群を見学してきた。
オープンの時もお披露目の案内状をもらったのだけど、”えらいさん”達とピカピカの施設を観ることには興味がなかった。
私は臨床家だ。
どのように使われているのか、どのように使えるのかを観たい。
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私には35年前の記憶があるので、「ここには何があったんだっけ?」とつい昔を思い出してしまう。
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学生たちに牛や馬を見せながら講義ができるようになっている。
(ホントに患畜を入れて診せながら?講義したことはないらしい)
本物の牛の10倍以上の値段がする;笑
私が学生の頃も、直腸検査を練習させるための牛の模型が置いてあった。
壊れていたし、誰も使っていなかったけど。
ちゃんと妊娠子宮が作ってあって、中に子馬が入っていた。
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CTを撮ってから手術するなら、途中でホイストを架け替える。
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隣の階段教室から見下ろせるようになっているし、無影灯の横についたCCDカメラで撮影して手術室内や階段教室のモニターで映すことができる。
録画したヴィデオはこれからe-learning用のライブラリーになっていくそうだ。
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このドーナツがスライドして撮影するので、馬はしっかり固定しておけば良い。
撮影は1分ほどで終わる。
この部屋は、磁石にくっつく金属は入れられない。
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子牛を載せるならこうだし、成牛を載せるなら同じ台を横に連結して載せるのだそうだ。
それはとても面白い。
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大動物もガンガンやれるゼっていう部屋なのは素晴らしい。
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すごい施設だ。
よく考えられて設計され、造られている。
私は、海外も含めてあちこちの馬診療施設も観てきた。
Davis california, Gainsville Florida, Oklahoma S.U., Hong-Kong Jocky club, そして日本のあちこち。
そのどこより最新鋭だろう。
大型Xrayや核シンチはなくても大きな問題ではないと思う。
未来を見せてもらったような気になった。
うまく使ってもらいたいものだ。教育にも、研究にも、臨床にも。
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あちこちにラウンジがあり、学生達の部屋もあり、生活空間として快適に造られているのにも感心した。
しかし、土曜日、学生達はひとりもいなかった・・・・
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質量分析による細菌同定の方法を見せてもらって、
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次の日、
朝、繁殖雌馬が第一趾骨を亀裂骨折している、との連絡。
調教、競走している馬によく見られる縦骨折ではなく前後割れ、だとのこと。
第一指骨・指骨は複雑な割れ方をすることがある。
”CTを使え”、とRichardson教授はおっしゃった。
できることならCTを撮ってから手術したいね~;笑
そんなことで天皇賞秋は観られず。
キタサンブラック、おめでとう!!