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Channel: 馬医者残日録
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弁膜症

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馬の心臓をテーマにした先日の講習会。

その後、心雑音がある繁殖雌馬の心臓超音波検査を頼まれた。

大動脈弁の異常のようだった。

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今日は、心雑音がある1歳馬の心臓超音波検査を頼まれていた。

初診をした先生もすでにポータブルの超音波装置で、弁に異常があることを確認していた。

お見事!

左側で心音を聴くと異常は感じない。

しかし、右側で心音を聴くとひどい収縮期雑音。

馬の弁膜症は左側に多いのだが・・・・・・

今日の1歳馬は右の房室弁に大きな塊がついていて、弁も肥厚し、収縮期に閉じずにひどい逆流があり、弁先が心房側へ逸脱していた。

とても競走馬になれそうにないので、そのまま剖検することになった。

心臓は弛緩。右心が肥大している。

右房室弁には超音波で観たとおりの大きな疣がついていた。

弁の肥厚。

切り取った膿瘍となった塊。

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馬医者がより丁寧に心音を聴くようになれば、今以上に心疾患が見つかると思いますよ。

手前味噌ながら、たいへん有意義な講習会だった。

講師先生に感謝。

                  /////////////////

小樽には赤岩と呼ばれる岩場があり、北海道一のロッククライミングの練習場になっている。

大学の山岳部員だったとき、6月や9月には練習に出かけた。

雨が降ると岩登りはできないので、散策路を歩いて、小樽水族館へ行った。

19歳だった私は、そこでこいつに会った。

そして、「絶対オレよりこいつの方が偉い」と思ったのだった。

どうしてだかわからない。

でも、水の中で会ったら、ぜったい敵わない。と直感したのだ。

戦うとかいうのではなく・・・・存在感かな。

 


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