オホーツク青年獣医師会に呼んでもらって、北見へ子牛の骨折プレート固定の講師に行って来た。
夜中から激しい雨と風。
元山岳部員としては認めたくないのだが、最近わたしはすっかり雨男。
休みでも出張でも、でかけようとすると天気が荒れる;涙
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菱形をした北海道を斜め横断するので、北見まで300km。
講習会だけかと思っていたら、午前中は症例検討会も開かれていた。
途中からしか聴けなかったが、腰椎が化膿した症例で神経学的な検査をきちんとしていたり、
門脈シャントの子牛を生前診断していたり、
4胃穿孔を腹腔洗浄してかなりを助けていたり、
心雑音がない心内膜炎を超音波診断していたり、
とてもレベルが高く、感心した。
また、どれも個体診療の発表だったので、外科手技の講習をしに来た者としてはちょっと安心した。
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午後が私の受け持ちで、子牛の骨折をプレート固定で治す方法を説明した。
キャスト固定ではうまく治らない症例があるのは皆さん経験済みのはず。
どうしてプレート固定なのか?
骨折治療の理念、原則とは?
そして、それを実現するための具体的な方法は?
それに必要な器具・器材は?
実際の症例はどんな風か?
を2時間ほど説明した。
そして、あとの1時間半は、解剖体でプレート固定のデモと体験をしていただいた。
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会場はオホーツクNOSAIの本部で、手術室も完備されている。
私はドリル本体を忘れていく大失敗をしたのだが、ドリルを借りることができて救われた;笑
オホーツクNOSAIが合併した10年前に新築されたそうで、立派な建物であり手術室だった。
あちこちで”青年獣医師会”が活動している。
地域によって活動の仕方はいろいろで、獣医師会やNOSAIとは一線を隔しているところもある。
オホーツクはNOSAIそのものが全面的にパックアップしているようだった。
「青年」獣医師会なので、どこでも年齢制限している。
オホーツクは35歳までだそうだ。
40歳にしているところもあるし、年齢制限をあげても「3名しかいない」と聞いた地区もある。
オホーツクは若い獣医さんが多いのだ。
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青年たちだけが集まって活動しよう、というのには理由がある。
日ごろ年配者たちから”指導”してもらっていても、それはありがたいことばかりではないのだろう。
若い人たちの方が、純粋で、革新的で、活力があるのは、どの業界でも同じことだ。
年齢制限するのは「逆差別だ」と言った獣医さんも居たが、
それなら獣医師会を作って「経験を積まないと入れてやらない」って集まって勉強すればいいんだ;笑
シニア獣医会は高齢獣医さんの集まり?
それじゃあ、壮年獣医師会とか、プレミア獣医師会でどうだ!?
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さて、今回の講習会の成果は?
オホーツクから、骨折した牛がプレート固定で治った、という話が聞こえてくるのを楽しみに待ちたい。
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ビジネスホテルより良いかも。
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水族館好きとして、「山の水族館」は前からぜひ訪ねてみたかった。
川で釣りの対象にしている魚が多く、説明文が手書きで親しめた。
ミツヅノコノハガエルは、水槽の周りを回ってどこに隠れているのか探していたら、
小さい男の子が、「あそこに居るよ」と教えてくれた。
「お~!よく見つけたね!」とほめたら、得意げな嬉しそうな顔。
カエル好きがまた増えたな。
牛臨床家に整形外科好きを増やすためのヒントかもしれない;笑