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Channel: 馬医者残日録
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晩秋の当歳馬の骨盤骨折

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当歳馬が、ひどい寛跛行が続いている。

もう3週間になるが、まだ寝起きできない、とのこと。

牧柵を飛び越え損ねたらしい。

骨盤骨折が強く疑われる状況だ。

飼い主さんももうあきらめているようなので、全身麻酔してX線撮影する。

確定診断と予後判定のためだ。

きれいな仰臥で撮影できているが、左の股関節部は内側へ変位してしまっている。

左の閉鎖孔はゆがんで見える。

股関節周囲に骨増勢が見えている。

坐骨部が変位しているのがわかる。

恥骨部も折れているようだ。

今度は、少し右へ傾けて撮影した。

恥骨部はやはり折れているようだ。

                       -

骨盤骨折を超音波で診断する方法もあるが、超音波ではプローブの大きさからしか画像にできない。

だから、骨盤全体の様子を把握することはしにくい。

この馬は、そのままあきらめることになった。

                       -

股関節の中にも骨折線が開いていた。

フィブリンで覆われているが、可動性がある。

フィブリンをめくると、完全に割れてしまっているのがわかる。

直す方法はない。

                  ///////////

チェコとドイツの研究者が2年がかりで調査し、

イヌが排便するときは、南北方向に体軸を合わせていることがわかったそうだ。

腰を下げる前にクルクル回るのは、地球の磁場を感じながら回っているのだろう、とのこと。

相棒を観ていると・・・・・・方角はでたらめ。

その研究でも、昼間は磁場が弱まるので、夜の方が正確だった、ともされているらしい。

う~ん・・・・・・・私には信じがたい。

だって、北を向いてウン〇することに何の意味がある?;笑

しかし、それもまた科学の一面だ。

研究者たちの2年に敬意を払いたい。そして、相棒の方角をチェックし続けてみよう!

 

 

 


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