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Channel: 馬医者残日録
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cold cases

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また急に寒くなった。

午前中、競走馬の第3足根骨盤状骨折。

透視装置があるので、手こずらずに済む。

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午後、2歳馬の疝痛。

結腸便秘と診断し、経口電解質を経鼻投与して帰す。

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ゆっくり事務処理、と思っていたら、種雄牛の跛行を診に来て欲しい、との依頼。

寒いけど・・・・行くことにする。

防疫に特別に気を使っている特別な牧場。

寒いけど、防寒着を脱いで備え付けのつなぎに着替える。

北海道で真冬に伝染病が出たら、家畜防疫員が凍え死ぬだろう。

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夜は、ウマ科学会で招聘した馬歯科医の先生の講演。

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今日は、その先生の講義と実習があるのだったが、私は職場の監査があるので留守番をするつもりだった。

しかし、朝から急患。

それは後回しにして、次の急患。

そっちをすぐに開腹手術。

回腸閉塞だった。

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昼食をとる暇もなく、血液検査業務をして、次の開腹手術に途中参加。

超音波で大腸の中におかしなものが見えていた。

重積した小腸だろうと推測していたが、回腸盲腸重積ではない、と言う。

小結腸と横行結腸の中に異物を触知した。

小結腸は切開してロープを摘出。

横行結腸は腹腔外へ出せない。

仕方がないので、骨盤曲を切開して内容を棄てて、ビニルシートを背側結腸へ縫いつけて、背側結腸を切開して手を入れて、

横行結腸に詰まっているロープを引っ張り出した。

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夕方、Korean Racing Asssociation の獣医さん2名が見学。

うちが、獣医師4名だけで疝痛の開腹手術を年間100頭近く、関節鏡手術を200頭近くやる、と言ったら驚いていた。

I have 200 night duties in a year.

No lunch, no TV, no holiday in spring.

まあ、私の英語力ではこの程度の説明で;笑

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急に寒くなった。

馬は水を飲む量が減る。便秘する。

寒くなると食欲が亢進し、おかしな物まで食べるのかもしれない。

関節が痛い人も馬も寒さは堪えるのかもしれない。牛も。

 


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