地元で、旭山動物園の園長、坂東先生の講演があったので聴いてきた。
もう10年以上ブームが続いている旭川市旭山動物園。
私はとくに強い興味はなく、子供が小さいときに一度行ったきりだし、
TVのルポやドラマも観たことがない。
が、動物園での行動展示や、スズメやカラスについての解説や、シカ撃ちもする坂東園長の活動はユニークだな~と思っていた。
-
いじめられっ子で、昆虫少年だった小中学校時代。
セキセイインコ飼育で、獣医さんの対応に残念な思いをした小樽での高校時代。
牛の獣医学を教わった酪農学園時代。
そして、さほど熱意がなかった動物園への就職。
「数年後にはかなりの確率でなくなるよ」と言われていたそうだ。
そして、
オラウータンの繁殖の話。
カバがプールの底で跳ぶ話。
逃げたフラミンゴの話。
冬のホッキョクグマの様子。
ペンギンの散歩と水中の様子。
などなど。
楽しい話だった。
-
動物への敬意を強く感じた。その敬意が、
その動物がその動物らしく生きていけるということがだいじなことなんじゃないか。
動物に本来の暮らしをさせてやれば、とても高い能力を持っているし、美しいし、それを観る人にも楽しいんじゃないか。
という行動展示へつながっていったのだろうなと感じた。
-
オラウータンの繁殖の話で、
雄と雌はぜんぜんちがいます。男と女が同じことをするのではなく、男はおとこらしく、女は女らしく働いて、同じように認められる。それが本当の平等なんでしょうね。
という主旨のことをおっしゃっていた(録音していたわけではないので私の印象と記憶だよりです)
-
動物はきれいな目のまま死んでいきます。誰をも恨んだりしないし、最後まで生きようとします。
-
動物の中で、人間だけが、本来の生き方から離れて生きようとする。だけど、野生動物は自分を変えようとしません。人も一種のサルにすぎないんですけど。
などなど、私が馬医者として暮らしてきた中で考えてきたこと、感じてきたことと共通する部分があって、とても興味深かった。
-
わざとだろう。動物園に居る時の作業服を着て講演しておられた。
これも私も大学に講義に呼ばれたときなど診療着を着て話そうかと考える。
-
また機会があれば、詳しく話を聴いてみたいと思った講演会だった。
//////////////
肢を運んで来て、ひとりで関節鏡手術の練習をする。
膝関節の尾側関節腔。
テキストにも”狭い”と書いてある。難しい。
思い出せば、初心者の頃は、飛節だって腕節だって難しかった。
初心に帰れ、自分;笑