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Channel: 馬医者残日録
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日本の馬の1/4に責任をもって

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昨年の日高のサラブレッド生産頭数は4,909頭。

だから、1歳馬は4,500頭ほどは居るだろう。

2歳馬は順次生産地から居なくなるが、2-3,000頭と考えて良いか。

4,900頭の子馬を産ませるためには、繁殖雌馬が7,000頭前後必要だろう。

この地域には、ほかに種雄馬、あて馬、重種馬、乗馬、乳母馬、ポニーが飼われている。

合わせれば2万頭を超えているだろうと思う。

日本の馬飼養頭数は8万頭とされている。

われわれは日本全体の馬の1/4に二次診療施設として対応している。

その責任は十分に感じている。

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午前中、飛節OCDの関節鏡手術の予定だが、当歳馬の疝痛の来院。

超音波で小腸が完全膨満。

前日夕方からの疝痛だと言う。

小腸の根部捻転だろうな、と見当をつける。

痛みはひどくないが、徐々に小腸全体が膨満してくる。

開腹したら案の定、小腸全体が完全膨満。

一箇所を切開し内容を棄てないと整復もできない。

そして内容を推送する。

それらの操作がすべて癒着の要因になる。

おまけに空腸末端の走行がハート型した奇形だった。

               -

午後は、腕節の骨折の関節鏡手術。

そのあと、育成牧場で喉の集団検診。

チェーンシャンクで、連れ歩いて、つぎつぎと鼻捻子をかけてくれる。

昼からの関節鏡手術の馬も、注射が嫌いで、珍しく鼻捻子をとるのがたいへんな馬だった。

馬のプロ達と仕事をできていることに感謝する。

馬の診療が一番危ないのは、馬を扱うのがヘタな人と診療しなければならないときだ。

馬の扱いに慣れていない獣医さん向けに文章を頼まれている。

「近づくな!」以外に何を書けば良いのか、考え込んでいる;笑

                 //////////

オラはもう暑いです

日陰を求めて、ログハウスへ入りました

 

 


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