牛の骨折内固定の講習に呼ばれると、キャストの巻き方についても質問が出る。
私は、牛のキャストは、
ストッキネットを2重。
綿包帯は要らない。(巻いてはいけない)
球節、副蹄部、キャストトップだけにエバウールシート(外科用フェルト)を当てる。
グラスファイバーキャスト材を転がすように巻く。
固まる前にモールディングする。
蹄尖まで覆うように巻く。
ように答えている。
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しかし、「綿包帯を巻くように教わりました」とか、
「蹄尖は少し出してます」とか、
諸説あって収拾がついていないのが現状のように思う。
こういう基本的なことは、あ~でもない、こ~でもない、と議論する前に本や文献で調べると、
権威者や経験豊富な人が、過去の文献や研究を踏まえた上で、自分の経験をきちんと述べている。
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以前にも紹介した Veterinary Clinics of North America の Bovine Orthopedics。
その中に、Indication and Limitations of Splints and Casts の章がある。
副木とキャストの適応と限界
書いているのはPierre-Yves Mulon,
Canada、Quebec州の臨床の先生のようだ。
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The material needed to create a cast is very simple: surgical stockinet, protecting felt pieces, and multiple rolls of fiverglass cast material.
キャスト装着に必要な材料はとてもシンプルだ。
外科用ストッキネット、保護するためのフェルト片、そしてファイバーグラスキャスト材数巻だ。
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ね。綿包帯、は書かれていない。
to be continued つづく
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東北の震災のあと、被災地を訪れたいと思っていた。
あちこちを報道でみかけるが、どんなところで、どんな被害があって、復興はどうすすんでいるのか。
「リアス式海岸」は、小学校の社会科で習うほど有名だが、岩手の太平洋側を目にしたことはなかった。