治せない病気2

朝、
ひどく痩せてしまった繁殖雌馬が来院。
歯の治療ということだったが、歯の異常は痩せ方に比べてひどくない。
思うところあって、頼まれもしないのに腹部の超音波画像診断。
いちばん頭にあったのはリンパ腫だったのだが、腎臓にひどい異常を見つけた。
とても治せるような病気ではない。
　　　　　　　　　　　　　－
次いで、
瞬膜に腫瘍塊ができた繁殖雌馬。
鎮静剤投与し、局所麻酔し、立位で瞬膜をできるだけ大きく切除した。

（写真は別症例）
1年ほど放置していたそうだが、瞬膜の扁平上皮癌も角膜に広がったり、付属リンパ節に転移したりすると治せなくなりかねない。
最近はよほどうるさい馬でなければ立位で手術できるので、完全切除できるうちに手術した方が良い。
　　　　　　　　　　　　　－
昼、
来客と、「今年は疝痛が少ない」などと話していたら繁殖雌馬の疝痛の連絡。
午後に予定していた手術を待ってもらって、受け入れた。
来院してみるとひどくはなさそうだ。
結局、輸液して帰っていった。
　　　　　　　　　　　　　－
腰痿で安楽殺されに来た1歳馬が1頭。
治す方法は「ない」。
　　　　　　　　　　　　　－
そのあと、
待たせてしまったが、予定の当歳馬の飛節OCDの関節鏡手術。
　　　　　　　　　　　　　－
夕方、競走馬の喉の内視鏡検査。
　　　　　　　　　　　　　　////////////
今年は、この辺りの紅葉も赤が強くて例年より美しいと思う。
季節のある国に生まれて良かった。