子馬の脛骨近位成長板損傷で、まず「レントゲンを見てください」と言われることが多い。
診たことがある獣医さんは外貌だけでも「あ~脛骨近位成長板損傷だ」とわかると思うし、
X線撮影したなら、「脛骨近位成長板損傷です。変位は軽度です(あるいは、ひどく変位してます)」とか、手術依頼の連絡をすぐして来れると思うので、
過去の症例から、外貌とX線所見をいくつかお見せしておく。
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まず、ひどいやつの外貌。
患肢が外反する。
必ず外反なのだ。内反したのは見たことがない。
同じ症例。
この子馬は変位がひどいので、後膝のすぐ下で内側が飛び出しているのがわかる。
異常可動がある。
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あまりひどくないやつ。
外反はわかるが、後膝による外反だとは判別しにくいかもしれない。
異常可動はない。
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X線所見。
かならず後-前方向(整形外科的に正しくは尾-頭方向 Caud-Cranial)も撮影して欲しい。
これは上の変位がひどい症例。
これは別の、変位が極端にひどい症例。
ここまで変位していると外-内方向撮影でもわかるが、変位がひどくないと外-内方向では骨折の状況がわかりにくい。
変位がひどくないと、尾-頭方向でもこの程度。
しかし、後膝を有効に外固定する方法はないので、放置すればひどい変位を起こす。
そうなってからでは整復・内固定が難しくなる。
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治ったよ。
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変位はひどかった。
治ったよ。
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家の裏の林を歩けば、オオバナノエンレイソウの花盛り。
こいつも散る桜に風情を感じたりしない。
他のわんこの匂いが気になるだけ;笑