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Channel: 馬医者残日録
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危険なデベソ 

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きのうは午前中、競走馬の中手骨外顆骨折のscrew固定を予定していた。

が、朝、1歳馬が臍が腫れて疝痛をしている、との依頼。

腫れた臍の中には分厚くなった腸管が見える、とのこと。

夜間放牧されていて、夜中から痛かったらしく、顔を擦りむいている。

これは後回しにはできない。

臍で締め付けられた腸管が破れたら、救えない腹膜炎を起こす。

腫れた臍。

皮下織もひどく厚くなっている。

中の腸管を傷つけないように慎重に切開した。

中の腸管は緑色がかっている。

こうなっていると押し戻して、臍を閉じる、などという簡単な手術ではすまない。

臍輪から切り広げ、腸管手術になる。

壊死部を含めて50cm切り取って、端端吻合した。

臍に入り込んでいたのは回腸だった。

閉腹には注意が必要。

腹膜の延長であるヘルニア嚢を切り取っておかないと、ヘルニアのまま治ってしまう。

                 -

午後は繁殖雌馬のフレグモーネからの関節炎?が準急患で来院した。

さらにもう一頭、結腸の便秘と捻転の開腹手術後の競走馬が便秘になって来院した。

そして、2時から蹄骨伸筋突起の骨折のscrew固定、これも準急患。

それが終わってから、朝一に予定していた中手骨骨折のscrew固定をやることになった。

                 -

誰だ、セリ期間中診療は暇って言ったヤツは・・・・・

             ///////////////////

朝夕はすっかり涼しくなった。

夏も終わりだな。

 

 


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